昨年6月に当社がドラマ「闇金サイハラさん」のロケ地として使用されてからもう一年以上が過ぎたが、時々あの夢のような楽しかった時間を振り返ることがある。実は・・・昨年その数ヶ月後に前回と同じスタッフさんが来社された。新しい映画の撮影が始まるとのことで今度も事務所を探しているとのこと。一瞬身を乗り出すものの、同じ事務所を再び使用しないだろうと冷静に条件を確認すると・・・当社が再びロケ地に選ばれた。前回サイハラさんでは登場しなかった事務所奥の応接間を利用したいとのこと。
この短期間で2回目の撮影地につい「どうして当社なのか?」と後日スタッフさんに訊ねると言葉を選んでいる様子に、息子が「そのまま率直に」と助け船を出すと「怪しげな雰囲気が・・・」との回答。少しは言葉は選びなさい。前回同様、事務所内の事前撮影をして、後日大勢の現場スタッフさんと共に再来社され、数日後に正式に決定した。
当社連休初日の朝7時半に息子と事務所を開ける。仕事で偶然上京していた娘も有給を取って孫と外から見学。2回目なので何となく手順にも少し慣れたスタッフ気分の自分がいる。前回は事務所前面だったが、今回は奥の応接間の使用で、いつもながら美術さん、照明さん、音響さんたちが手際よく作業を進め、今回も悪徳不動産屋として生まれ変わった。そして今回出演される俳優さんたちは私の好きだったので来社を心待ちにすることしばし・・・高身長で下駄履きだったのでさらに背が高くなり格好いい。事務所の配置上、撮影シーンは直接見れなかったが、奥で会話のやり取りが聞こえ、私の席の前で俳優さんがスタンバイしている光景は実に不思議である。何度か撮り直しをして、2カットの撮影終了。前回は朝・晩の二部制だったので非常に短時間で夢の時間は過ぎ去った。撮影終了後にもう一人の出演者で前回も来社された俳優さんと孫と一緒に記念撮影。ちなみに映画「火口のふたり」を観たのは、この作品の監督だったからである。
その作品が昨日から公開された「花腐(くた)し」。撮影から一年後の公開なんて本当に大変な作業である。
当社はカットされていないか?エンドロールに登場するのか?と共に、次はいつだろう?次はあるのだろうか?と期待している。