上手く行っている時は何も言わず、上手く行かなくなると不平不満を社会や人にぶつける。良い時は得てして何とも思わなかったり、言わなかったり、自分の手柄だと思うものだが、悪くなると誰かのせいにしたり、文句を言ったりするのは大昔から変わらない。
以前男友達が我が家での自宅飲み会でたまたま居合わせた女友達と仲良くなり、付き合い始めたことがあった。付き合い始めたことすら知らなかったが、その後上手く行かなくなるとそれぞれから相談を持ち掛けられたことがあった。
価格が上がると言われて購入した土地が下がったと嘆いていた人がいた。かなり昔に購入されたそうでその当時の相場も分からないが、確実に購入価格より上がっていた時期があったと思うが、その時は何も言わず、いざ売却等で査定して貰い、損したとか騙されたと言うのはいかがなものなんだろうか?と思う・・・と言いながら紹介されたお客さんに何もトラブルが無い時は何とも思わず、何かあるとつい紹介者さんを顔を浮かべてしまうこともあるので、私も偉そうなことは言えないので極力人のせいにしないようにしようと書いていたら・・・
先日将棋の藤井聡太七段が史上最年少17歳11ヶ月で棋聖のタイトルを手にした記事の中で、勝負の世界では珍しい「感想戦」について書かれていた。投了後に両者が対局を振り返り勝因敗因を分析するもので、藤井新棋聖は以前「感想戦は敗者のためにある」と答えた。そして記事は「負けたり失敗した時、人はしばしばただ落ち込む。あるいはごまかす、言い訳を考える、忘れようとする。逆にうまくいった時には都合のいい事だけを記憶に残して、途中の過ちにはふたをする。客観的に自分を見つめ直すのはなかなか難しいが、その機会を与えてくれるのが感想戦」だとしている。奥が深い話である。
世の中が様々な予想外の出来事で混乱している現在、不平不満が続出している。今回の「感想戦」はまだまだ先であるが、その時が来たらしっかりと「感想戦」を振り返りたいものである。