東京下町・新小岩駅の不動産屋二代目のつぶやき

東京の下町・葛飾区新小岩で今年創業49年を迎えました不動産屋の二代目が気ままに書き綴った独り言ブログです。ブツブツ・・・

映画:「MOTHERマザー」

2020年07月19日 10時21分20秒 | 映画の話

公開中の映画「MOTHERマザー」を観に行った。

【解説】「日日是好日」「光」の大森立嗣監督が長澤まさみ、阿部サダヲという実力派キャストを迎え、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て描いたヒューマンドラマ。プロデューサーは、「新聞記者」「宮本から君へ」など現代社会のさまざまなテーマを問いかける作品を立て続けに送り出している河村光庸。男たちと行きずりの関係をもち、その場しのぎで生きてきたシングルマザーの秋子は、息子の周平に異様に執着し、自分に忠実であることを強いてきた。そんな母からの歪んだ愛に翻弄されながらも、母以外に頼るものがない周平は、秋子の要求になんとか応えようともがく。身内からも絶縁され、社会から孤立した母子の間には絆が生まれ、その絆が、17歳に成長した周平をひとつの殺人事件へと向かわせる。長澤まさみがシングルマザーの秋子、阿部サダヲが内縁の夫を演じる。息子・周平役はオーディションで抜てきされた新人の奥平大兼。

封切を見合わせていた新作が少しずつ公開され始まる中、長澤まさみ好きの私は5ヶ月ぶりに映画館へ足を運んだ。朝一番の上映回で上映開始10分前に入館すると私ひとりぽっち・・・コロナ対策の館内は前後左右ひとりずつ空席を取るスタイルで、いつも私が選ぶ席の環境なので席は確保しやすい。

映画「誰も知らない」同様、乱雑な部屋で幼い親が子供を育てる悲劇は、子供の箸や鉛筆の誤った持ち方からして悲しくなる。駄目な女は大抵男を惹き付ける天性のものを持っており、次から次へと駄目男たちと体を重ねる。彼らが悪事の後ろめたさをかき消す高笑いが虚しく響き、生活困窮者をサポートする人が困窮者から怒鳴られる報われない仕事への絶望感に音楽はほぼ流れず、天候が悪いシーンばかりが続き、そして晴れた日に事件が起こる。幼少期からの子役たちが実に素晴らしいのだが、いつも元気いっぱい天真爛漫な長澤まさみが見せる倦怠感は、彼女自身が(恐らく)使い慣れていない怒号と汚れ切れない顔と共にちょっぴり残念だった。

観終えても爽快感は全くなく、ただただ絶望感だけの126分であったが、観終えてからじわじわと色々なことを考えさせられる。すでに親である人はこれまでの自分自身の子育ての評価を、またこれから親になる人はこれからの子育てを反面教師として確認出来る作品でもある。とにかく子供は親次第であること、「親の非常識、子の常識」を再確認しつつ、これからも親の背中はしっかりと見せなければならないと改めて強く心に誓う。

【総武線・新小岩駅 賃貸専門店】有限会社やな瀬不動産


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