ごはんを炊く

2011-03-28 23:22:10 | Weblog
 日曜日のことだが、震災直後に注文した通販で水が届いた。
 (思えば最初の一週間は停電への備えで水を買ったが、その後、原発事故の影響で水を買うことにシフトしていったわけだ。)
 せっかくお米が届いたのに、原発事故の不信感で、水道水でお米を炊くことを躊躇していた。(そういっても、コンビニでおにぎりを買ったり外食したりしていたのだから、口に入るのは同じことなのにね。)
 でもまあ、せっかくならこの水で、と、先日不思議なきっかけで送っていただいた玄米を炊こうと待っていた。

 まず、お米に水を浸す時、感動した。
 玄米を洗っている時も、今までこんなに丁寧にしたことないなあとしみじみ思った。
 炊飯ジャーにセットして(玄米コースなんてないけど、普通に炊けてる)吸水後スイッチを押し、炊き上がるのを待つ。ジャーから湯気がわいた時、本当に泣けた。「お米が炊けること」、「あたたかいご飯が食べられること」、そんな、日常生活の基本中の基本のことがこんなにも嬉しいなんて、思ってもみなかった。でも本当に涙が出てきたし、なんともいえない思いで胸がいっぱいになった。
 炊きたてのごはんは昆布の佃煮だけで大満足。あまりに久しぶりの炊きたてのごはん(しかも玄米)だったので、おかわりしてしまった。

 ごはんを炊く、という当たり前のことができなくなる「災害に遭うということ」。いつか、あたたかいご飯が普通にできて、少しでも以前の暮らしに近づける日が、一日も早く来るように、心の底から祈っている。
 計画停電で電気が消えたり、水が飲めなかったり、寒い時に暖房を入れられなかったりというだけで、非日常のストレスを味わうのだということがわかったから。

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