第94回アカデミー賞で日本映画史上初となる作品賞や監督賞など計4部門にノミネートされ、国際長編映画賞を受賞した「ドライブ・マイ・カー」。この今話題の映画を見てきました。
村上春樹氏の短編小説を基に、世界的に注目されていた映画監督・濱口竜介氏が大胆に映画化した本作品は、西島秀俊演じる主人公の舞台俳優兼演出家が妻を亡くし、失意のなかで出会った専属ドライバー(三浦透子)がきっかけとなり、妻が残した秘密と向き合っていくというストーリーです。
3時間もの長編、しかも芸術性が高い作品(や村上作品)にありがちな難解さもあり、「気楽に楽しむ」っていう感じの映画ではなかったですが、いろいろ考えさせられました。テーマは「喪失と再生」「多様性」ですかね?
映画の中で、ただ一つ気になってしょうがなかったこと。広島で運転していた主人公の車はノーマルタイヤだったと思うのですが、そのまま新潟経由でフェリーに乗って冬の北海道に移動するわけだけど、「スタッドレスに履き替えなくて大丈夫?」ってこと。こんなことが気になるのは、雪国で生活している人たちだけでしょうね。
最後のシーンはいろいろ謎に満ちていて、「あれからいったいどうなったのかな?」と視聴者の想像力を膨らませる内容になっていました。これも名画の所以でしょうか?