毎日が山のこと

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鳳凰三山の前衛、千頭星山(2020年7月15日)

2023-01-13 10:54:35 | 山日記

かなり前に投稿してあったものを手を加えて再投稿します。

新緑が美しいころはどうしても天気がよくない。でも、そんな山も楽しもうと千頭星山に出かけた。

天気予報をチェックすると鳳凰三山付近は運が良ければ日差しももれそうだった。

 

甘利山の駐車場に車をとめて往復するつもりだったのだが、道路工事があってなんと通行止。

仕方がないので予定より400mも下の椹池のほとりから7時15分スタートする。

 

急な変更だが、車道をたどるのでは面白くないので、甘利山から南東に伸びる尾根に向い、そこから尾根伝いに登る。尾根に出るまではゆるやかで歩きやすいいい道だ。

尾根にたどりついて北西へと向きを変え、南甘利山へ。そこから甘利山へ向かうことにする。

 

雨上がりの道を歩いていると大きな足跡があった。大きさと形からツキノワグマに違いないと思う。

今朝方通ったばかりなのだろう。いやに生々しい。

クマさんに聞こえるよう時々ホウホウなどと声を出しながら歩いた。鉢合わせだけは避けたいものだ。

 

甘利山の頂上が近づき、視界が開けて歩きやすくなったが、笹と潅木が雨を含んでいるので、スパッツをつけていても太もものあたりが濡れてしまう。

 

8時45分、ようやく甘利山の山頂だ。ガスがかかっていなければ甲府盆地や鳳凰三山などが眺められたはずだ。

6月ころならレンゲツツジが咲いて大勢の人が来るらしいが花の終わった今は静かなもの。

 

少し休んでいるとガスが切れ始め、千頭星山に続く稜線の一部が姿を見せ始めた。

 

10分ほど休んで千頭星山へと歩き始めた。

少しづつ薄れ始めたとはいえ、遠くの木々は霞んで幻想的ではある。

 

途中から甘利山を振り返るとうっすらとその輪郭が現れ始めていた。

 

雨にゆるんだ道にカモシカらしいの足跡もあった。やや小ぶりなので子どもか、あるいはニホンジカかもしれない。

 

次第に遠くまで視界が開けてきたが、それでもサルオガセの森は深山の趣だ。

 

 

甘利山から奥甘利山とつづく尾根を進み、道は千頭星山と御所山を結ぶ稜線へと登っていく。

 

10時20分過ぎに御所山から青木鉱泉へ続く道との分岐点についた。ここから左へ広々とした稜線をたどる。

カラマツの林になったり、木々に囲まれた笹原になったり。

 

標高が上がったせいだろうか、ふたたびガスが濃くなってきた。

ゆったりと広がる尾根をまぼろしのようにガスの中へと溶け込んでいく。

 

ふと足もとをみると緑がかった糞があった。これはネットで調べても典型的なクマの糞だ。

これも今朝のうちにひねりだされた落し物らしい。

またまたホウホウと声をあげてクマさんに注意をうながす。

 

ガスの濃い森がなんとなく不気味に感じてしまう。

 

11時過ぎに山頂に到着した。カラマツの静かな森の中に標識と三角点があった。

少し奥へと歩くと薬師岳を展望できるポイントがあるらしいのだが、そこまで行っても展望は望めそうもないので途中まで歩いて引き返した。

三角点に戻って昼食にし、11時35分に帰途についた。帰りは同じコースをもどるだけだ。

 

途中で背後から鋭い声が聞こえた。シカにしては大きくてはっきりしている。

振り返るとカラマツの幹を黒い影がおりてくる。サルだった。数頭が次々と木をおりて笹の中に姿を消した。

 

甘利山への尾根までおりると再び遠望が開けてきた。韮崎らしい街も見えている。

そして甘利山にもどって振り返ると山のガスがすっかりとれて千頭星山が全貌を見せてくれていた。

 

午後1時半近くに甘利山の駐車場へと下ってきた。ここまで誰ともあわない静かな山だった。

車がここまで上がれていればここでおしまいだが、今回はさらに椹池まで下らなくてはならない。

私の手元の2万5千分の1の地形図は、この駐車場付近は範囲外だったので気がつかなかったが、ここから椹池にくだる登山道がある。

しかし私はろくに調べもせずに車道を歩き始めてしまった。

そして大きく迂回をした地点で登山道に遭遇し、その後は登山道を下ることができた。

午後2時10分過ぎに椹池に到着した。この間の山道もなかなか雰囲気のある道だった。

でも往復で予定より3時間あまり余計に歩いたので疲れてしまった。


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