コンブの日記

山登り、旅、その他コンブが感じたことを綴った日記です!

芦別岳・後編

2005年10月20日 | 日記
アクセス10000超えました!
ありがとうございます。
こちらは「芦別岳・前編」のつづきです。
イマイチうまくまとまらず、ダラダラ長いっす。すいません。

----------------------

彼ら3人とは、ペースが同じくらいなので自然に一緒に行動していた。
私は最後尾。
やがて、滝が現れた。
「わあ~、マイナスイオンや~~~!」
滝の写真を撮っていると、彼らは気づかぬうちに消えていた。(ってか、置いてかれた
走って追いかけたが、見当たらない。
そして、「道がなんか変だぞ」ということに気がつく。
てゆーか、コレ道じゃねー!!
私はひとり、ものすごい急斜面の薮の中にいた。

やべぇ、迷った・・・!!
しょうがないので笹などをロープ代わりに掴み、急斜面を登った。
道がありますように・・・。
3分ほど登っただろうか、高巻きの道に出た。
やったー!!!
そこから猛ダッシュ。
前方に彼らがいた!!
よかったー!!ほっ。
しかし、彼らは私が迷っていたことには気づいていなかったご様子。
だまってついて行くワタシ。大和撫子。
一人で歩こうとしていたのに、いざ仲間ができると、一人になるのが妙にツライ。
みなさんはそういう心理状態になったことはありますか??

そして、「ユーフレ分岐」に到着。

そこからは沢沿いの道をひたすら歩く。
紅葉が美しすぎる。
が、道はぬかるんでいて、靴がぐちゃぐちゃだ。

3人とも、時々私のことを気遣ってくれる。優しさが胸にしみまくった。

途中から私が先頭になった。
しかし、道を間違えまくって、かなり頼りにならない先頭だったので、Hさんと交代を余儀なくされた。

水場で休憩。
水場は沢である。大丈夫だろうか・・・。
彼らはガブガブ飲んでいる。
つられて私も飲んでしまった。
エキノコックスなんぞ「くそ食らえ」じゃい(リアル)
Hさんからバナナをいただいて、4人でしばし談笑。
(どうもごちそうさまでした。
Eさん&Cさんによると、フランスでもバナナを食べるらしい・・・。

地図を見ると、この地点でまだ登山口から頂上までの4割ほどしかきていない。
こんなに歩いたのに、まだ半分以上残ってるなんて・・・
噂どおり、一筋縄ではいかんな。芦別は。

尾根に出るまで、めっちゃ急な坂を登ってゆく。
3人とも、めっちゃ早い。
私もがんばってついて行った。
汗だくである。
やっと尾根に出た。
左側には、富良野の盆地、夫婦岩が見え、右側にはきりぎし山、色とりどりの紅葉・・・。
一人だったらきっとここでのんびり過ごしていたはず。
しかし、彼らはどんどん進んでゆく。
聞くと、今日中に千歳空港に行き、東京に戻らなければならないらしい・・・!!
よく芦別岳を選んだなあ・・・。

しばらく歩くと、芦別の頂上が見えた!!
Hさんは「槍ヶ岳にそっくり」だという。
これは、写真などではなく、実際に見るとすごい迫力!!(みなさんもぜひ旧道から見てくださいね
なんか、かっこいい・・・。
しかし、遠いなあ~~~!
いつ着くんだろう。

だんだん、アップダウンが激しくなってきた。
下りが遅い為、彼らと少し距離が空いてしまう。

途中で休憩中のおじさんと遭遇。
例の5:30出発の人である。
「君たち早いね~!おじさんはもうヘトヘトだよ・・・。」
と言っていたので、
「もうすぐですよ!がんばりましょう!」と励ました。
励ましたのは良いが、私もヘトヘトだった。

やせ尾根は実に怖い。
笹であしもとが見えないのでもし根っ子につまずいてコケたりしたら、奈落の底である。
木の枝が顔にバシバシあたってめっちゃ痛い。
ビンタ200往復されてる気分。

そして、おそろしく急な崖(?)を登る。
こ、こここここ怖い!!!!
無理ーーーー!!!!
蒼い顔色をしてやっと登りきったところで、3人が優雅に大判海老センベイをバリバリ食べていた。
「一枚どうですか?」
遠慮なくいただく。バリバリバリ・・・
さきほどの自分の緊張感は一体なんだったのだろう・・。
こやつら何者じゃ?!?!

頂上の尖ったところに、だんだんガスがかかってきた。
3人と話をしていると、おじさんが登ってきた。
おじさんは苫小牧から今朝着たのだそう。
私達にリンゴを振舞ってくれた。
甘酸っぱくて、おいしい・・・疲れが吹っ飛んだ。
こんなにうまいリンゴは初めて食べたかも。

そこからまた何度かアップダウンを繰り返し、草原を抜け、いよいよ頂上のトンガリに挑戦!!!

下から見上げても、けっこう急だ・・・。

3人はさっさと登ってしまった。
私は、苦戦していた。
「これ、ロッククライミングじゃん!!!」
と、思っていたら、Hさんが上から、
「そこ違いますよ。あ~、でも、そこから登ってきたほうが早いですね。」
と、おっしゃった・・・。
最後の最後まで道を間違えた・・・。
情けない・・・、とほほ。

絶壁を登る。
足や手を引っ掛けるところを慎重に探しながら。
怖いもの見たさで下を見てみた。
「ヒィィィ~~~~~!!!」
予想以上の高度感!!!
足を滑らせたらアウトである。
やっと登りきったら普通の道に出た。
それを登っていくと、頂上に到着。
またもや、3人がリラックスしてせんべいを食べていた。(彼らから疲れの表情がまったく見えない!!!すごすぎ。)
結局登りは(休憩含め)5時間30分位かかった。

周りはだいぶガスってきていた。
なんか、雨降りそう。
苫小牧のおじさんも無事到着し、少しお喋りをしたが、彼らは飛行機の時間が迫るので早々と下山開始。
私も着いていくことにした。
しかし、私は膝が痛くなったら怖いので、ゆっくりくだっていると、あっという間に3人の姿が消えた。
早っ

旧道と比べても新道はかなりよく整備されていて、歩きやすい。
だが、旧道はワイルドでおもしろかった。

そこから、地獄の下りが始まった。
さすがに膝が少し痛む。
(しかし、前ほどは痛くないので、だいぶ鍛えられたのかも)
雨が降ってきた!!
ジャンパーを着た。

ところどころで富良野の盆地の景色が見えるのだが、なかなか高度が下がった気がしない。
「まだこんなに高いところにいるのかよ・・・」と、見るたびにヘコむ。

一人で暇なので、歌を歌うことにした。
テーマは、「尾崎」!!!
尾崎しか歌わん、と誓ったが、歌える歌が3曲しかなく、すぐに終了した。(チーン)


なが~~~いなが~~い雨の下り道を下り続け、やっとアスファルトの道路が見えたときには「よっしゃ~!!」と、ガッツポーズしてしまった。

下りは3時間ほどかかってしまった。
もう、辺りは薄暗い。
そこからキャンプ場に置いてあった車のところまでいき、車に乗り込むと、ワイパーに何かがはさまっているのに気がついた。
取ってみると、その紙には、3人からのメッセージが書かれてあった。
(しかも、フランス美女Eさんは字がかなり上手で、漢字も普通に書かれてあった)

疲れなんか、ぶっ飛ぶくらいうれしい演出だった。
あの3人&苫小牧のおじさんが偶然居合わせてくれたおかげで、今回の厳しい登山がすばらしいものになった。
おかげで遭難もしなかったし、みなさんの優しさと人柄に癒されて、疲れも軽減された。
この山行で登山者は4人以外、誰にも会わなかったけど、この人達と出会えて本当によかったです。
ありがとうございました。


ただ、自分の頼りなさには心底がっかりした。
偶然仲間ができたからよかったものの、ずっと一人だったらどうなっていたか・・・。
道を間違えまくり、人に頼ってしまった。
一人歩きの意味ないやんけ。
イチから鍛えなおさんとイカン
反省点の多い山行となった。



それから、帯広に帰って、友達の送別会にちょこっと顔を出し、お家に帰って爆睡した。