じぃじ・スナフキンの気まま日記

スナフキン大好き「じぃじ」が、自然とのふれあいや地域の情報を、気ままに綴ります。

憬れの、南八甲田「櫛ヶ峯」に登る。

2021年07月18日 | 登山・トレッキング
7月17日(土)、以前から憬れていた、南八甲田の主峰「櫛ヶ峯(上岳)」に登って来ました。

(昨年の8月に撮影)

前夜は、酸ヶ湯温泉上の駐車場で車中泊をしました。

当日、朝4時40分に猿倉温泉登山口を出発しました。

実は、猿倉温泉前の橋が工事中で、その現場事務所が登山口駐車場に設置されていたため、後続車のスペースを考慮して駐車に手間取り、予定を10分オーバーしての出発となってしまいました。

先行者は、私と同年代くらいのオジサン1名と、男性1名女性4名のグループです。

さて、登山道を進むと、真新しい道標が設置されていました。

「櫛ヶ峯」までは、登山口から11.5kmあると言う事ですね。
遠いですね・・・。

先に進むと・・・、

やはり現れました・・・、小川の様な登山道です。
これに備えて、今日は長靴登山です。
そうそう、今回の登山に備えて、以前から長靴登山と長距離遠足?をやっていたんです。

やがて、登山道が少し広くなり、石垣の法面が現れました。

実は、この道は昭和8年から9年にかけて作られた、十和田湖の御鼻部山までの車道であったそうですが、車が通る事無く廃道になってしまったそうです。
その名残が所々で見受けられます。

さて、また道標が現れました。

所々で現れますが、500m毎に設置されている訳でもなく、設置地点の名称や分岐の表記もありません。
個人的には、あまり役立っている様には思えません。(?)

おやっ、カーペットを敷いた様な道が現れました。

ぬかるみに敷いてくれた様です。

そして、道端では「線香花火」の様なお花が咲いていました。

「モミジカラマツソウ」の様ですね。
あちらこちらで咲いていました。

そうそう、登山道の周りは、低木や笹で覆われ、殆んど展望がありません。
ただ、黙々と歩くだけです・・・。

やがて、「櫛ヶ峯」まで7.5kmの道標が現れました。

ここは、「矢櫃橋」の前です。
そして、これが「矢櫃沢」に架かる橋です。


橋を渡って進むと・・・、

「タニウツギ」の花が咲いていました。
少し、過ぎた感じでした・・・。

やがて、水の音と共に道標が現れました。

「櫛ヶ峯」まで6.0kmです。
ここが、ほぼ中間地点ですね。
表記が有りませんが、ここが「松次郎清水」です。

水飲み用のパイプとコップがあるので、水場だと分かります。
道標の片面にでも良いので、地点名を書いてくれれば良いのに・・・。
登山に無関心な方が、製作発注したのでしょうか・・・?

さて、ここで一服です。
途中で追い抜いた、先行者のオジサンがやって来たので、休憩場所(倒木)を譲り、先に進みます。

沢を渡ります。

沢の向こう岸に道標が見えますよ。

「櫛ヶ峯」まで5.5kmだそうですが・・・。
大水が出たら、流されてしまいそうな場所に、何故立てたのでしょうか・・・?

さて、道端で白い花が咲いていました。

「イワイチョウ」の様です。

続いては・・・、

白い花なのに、「アカモノ」と言う名前です。
赤い実が生るからでしょうか・・・?

そして、今度は・・・、

「ハクサンチドリ」です。
この花も、道の両脇に沢山咲いていました。
「ハクサンチドリ」の山、と言っても過言ではないほどです。

続いては・・・、

「ハクサンシャクナゲ」でしょうか・・・?
恥ずかしそうに咲いていましたが、少し旬を過ぎている様です。

さてさて、登山道が狭くなり、まるでジャングルに入ったかの様です。

そして、道も「石ゴロ」です。
長靴は、靴底が柔らかいので、足裏が痛くて、「石ゴロ」の道はチョット辛いですね。

さて、またまた「線香花火」の様な花です。

「ハクサンボウフウ」の様です。

そして、今度は・・・、

白花の「ハクサンチドリ」の様です。
初めて見ました・・・。

やがて、視界が開け、湿原にやって来ました。

前方の山は、「駒ヶ峯」です。
植生保護用のロープが張られています。

道端では、「チングルマ」の綿毛が沢山ありました・・・。

訪れるのが、少し遅かった様ですね。

またまた、ジャングル道です。

手前には、白い「ヤマブキショウマ」の花が咲いていました。
涼し気で良いですね・・・。

実は、暑いんです。
お天気が良いのは最高ですが・・・、風が殆んど無くて・・・。

またまた、開けた場所にやって来ました。

ジャブジャブのぬかるみです。
登山靴だったら、多分、水没です。

道端で、ピンクのお花発見。

「イワカガミ」の花です。
ポンポンの様なお花が、可愛いですね。

続いては・・・、

「ウラジロヨウラク」の花です。
こちらも可愛いですね。

花を見ている時だけ、暑さを忘れます。

また、開けた湿原にやって来ました。

右手前が「駒ヶ峯」で、左奥が目指す「櫛ヶ峯」です。
まだまだ遠いですね・・・。
心が折れそうになります。

やがて、「櫛ヶ峯」まで4.5kmの道標が現れました。

ここは何処?
困った時にしか地図を広げないので、こんな道標は約に立ちません。
多分、「地獄峠」付近なんでしょうが・・・?
だとすると、「黄瀬沼」への分岐点になると思うのですが、分岐の表示もありません。

さてさて、今度は大好きな花が現れました。

「コバイケイソウ」です。
この花以外は、周囲に見当たりませんでした。
咲いていてくれて有難う!

この後、沢を何本か渡ります。

開けた場所に出ました。

左手側に、「乗鞍岳」が見えています。(何処かで、聞いた事のある名前ですね。)

そして、陽当たりの良い場所では・・・、

「ナナカマド」の花が咲いていました。

さて、また道標です。

「櫛ヶ峯」まで4kmだそうです。
「駒ヶ峯入口」の分岐付近だと思うのですが・・・。

この後、沢を何本か渡ります。

またまた、開けた場所にやって来ました。

遠くに霞んで見えるのは、「十和田山」と「戸来岳」の様です。

先に進むと、また道標が現れました。

「櫛ヶ峯」まで2.5kmだそうです。
湿原があることから、「黄瀬萢」付近の様です。

木道が現れました。

正面には「櫛ヶ峯」です。

木道を進むと、「ニッコウキスゲ」の花と、どっしりとした「櫛ヶ峯」が見えて来ました。

山肌に、少し残雪が見えますね。

さて、「ニッコウキスゲ」です。

今は咲き始めで、これから盛りになる様です。

そして、こちらは・・・、

「キンコウカ」の花です。
こちらも咲き始めで、蕾が沢山付いています。

続いて、再登場の「ハクサンシャクナゲ」です。

標高が上がったからでしょうか。
綺麗に咲いていますね。

湿原を通る道と、「ニッコウキスゲ」・・・、

そして、前方には「櫛ヶ峯」です。
まだ遠いですね。

斜面に、道らしきものが見えたので、ズームアップです。

山の中腹にも、木道がある様ですね。

沢を渡ります。

渡った先に、道標が現れました。

頂上まで、後1.5kmです。

先に進むと、黄色い花が目に入りました。

「シナノキンバイ」の様です。
少し、元気を貰った様な気がしました・・・。

さてさて、今度は深い谷が現れました・・・。

前方の斜面をアップです。

鎖場になっています。
道中で、一番の難所の様です。

鎖場を登り切った先では・・・、

「ゴゼンタチバナ」が咲いていました。

小さな沢を渡って、先に進みます。

途中、先行者の男性1名、女性4名のグループと擦れ違いました。
「え~っ!?」早い・・・。
どうも、トレランのグループだった様です。

やがて、木道が現れました。

先程、ズームアップした場所になります。

木道脇では・・・、

「ショウジョウバカマ」です。
少し、旬が過ぎている様ですね。

そして、咲き残っていてくれました・・・、

「チングルマ」です。
アップです。

可愛いですね。
またまた元気を貰いました・・・。

さてさて、元気を貰ったばかりなのに・・・、

心が折れそうな急登が始まりました・・・。

遮る物が無いので、「暑い!!」
「風よ吹け!」と念じても・・・、天には届かず・・・。

急登が続き、所々で休憩です。

そうそう、この山は小さな沢が多いので助かりました。
沢の水で濡らした、「吸湿速乾」のタオルを、ターバンの様に頭に巻き、もう一枚は首にぶら下げました。
首にぶら下げたタオルを、顔に当てると、ヒンヤリとしていて、生き返ります・・・。(?)

休憩していると、後続の「トレラン」スタイルの方に追い越されました。

先は、まだまだです。

後で分かったのですが、頂上は残雪の上、右手側から2番目のピークでした。

途中からの風景です。

奥に北八甲田の山々。
手前が「駒ヶ峯」の様です。

そして、こちらは・・・、

左手側が「猿倉岳」、右手側が「乗鞍岳」の様です。

そして、こちらは「十和田湖」方面です。

正面奥に「十和田山」と「戸来岳」、右手側奥に「十和田湖」が薄っすらと見えます。
お天気は良いのですが、遠くまでクッキリとはなりませんでした・・・。

10時40分頃、頂上到着です。


そして、憧れの山頂から「お岩木山」を見たかったのですが・・・、

ズームアップしてやっと、白い雲の上の頂上が見える程度でした・・・。(残念)

頂上からの北八甲田の山々です。

なかなか良い眺めですね・・・。

それでは、パノラマ写真です。
北東側です。

東から南方向です。

視界が良ければ、「岩手山」も見えるのだそうですが・・・。
続いて、南から北方向です。

標柱前にいた、「トレラン」の方の後ろ姿が入ってしまいました。

そして、山頂から見えた、中腹の「池塘」です。

まるで、眼鏡の様ですね。

さて、11時10分に下山開始です。


下山途中で、残雪を入れた風景です。


道端で、綺麗に咲いた「ショウジョウバカマ」を発見しました。

なかなか、素敵ですよね。
標高差で、遅咲きになったんですね。

その後、急登の登り始め付近で、3名の後続者と擦れ違いました。

さてさて、道標です。

正面には、「猿倉温泉登山口」まで10kmと書かれ、左手側の面には「櫛ヶ峯」1.5kmと書かれています。
ここだけが、複数面に表記がありました。

さて、中腹の木道にやって来ると・・・、

「キンコウカ」の花が、複数開いていましたよ。

そして、こちらは・・・、

食虫植物の「モウセンゴケ」です。

さてさて、暑さと足の疲れから、中休憩(?)を繰り返しながら下山をしていました。

実は・・・、途中で「道迷い」をしてしまいました・・・。

「乗鞍岳分岐」から、「乗鞍岳」の登山道である沢を登っていたのです。
分岐には表示が無く、植生保護用の白いロープが張られていて、そのロープに沿って登ってしまったのです。
大きな石がゴロゴロで急登の沢を、15分ほど登ってから気付きました。
「こんなに長い時間がかかる沢を歩いた覚えが無い。」
そこで、「山と高原地図」のアプリで、現在地を確認しましたが、ルートを外れている事は分かったのですが、距離感が掴めません。
そこで、「YAMAP」の地図アプリで再度確認しました。
こちらは、地図を大きく拡大できるので、分岐からの距離感が分かりました。
複数のアプリで地図を見れる様にしておいて正解でした。

さて、分岐まで下りて来て分かったのですが、分岐地点には白線の様に白い石が並べられていました。
しかし、私はロープの行先だけを見て、足元に注意が行かなかったのです。

ここに、分岐の案内道標があったら、迷って入る事は無かったと思います。

ここで、大きく時間と体力のロスをしてしまいました・・・。

15時5分頃、「松次郎清水」に到着です。

道標は、登山口まで5.5kmを示しています。

疲れました・・・、ここで大休憩です。

「ふくらはぎ」と「もも」に疲れがあります。
そして、「もも」は、少し捻ると痙攣しそうになります。
その上、左の足裏にも違和感があります。

休憩中、下山途中で擦れ違った後続者に追い付かれ、追い越されてしまいました。

あまり、長く休んでも居られません。
歩き出します。

16時20分頃、やっと「矢櫃橋」に到着です。

この辺りからは、山陰になってしまい、少し薄暗くなって来ました。
気力で歩き続けます。

途中の道端で、「ギンリョウソウ」を見付けました。

登りでは気付かなかったのに、不思議ですね。

そして、途中の道端で、古い道標が目に留まりました・・・。

「熊」にでも、かじられたのでしょうか・・・?(怖っ!)

やっと、登山口まで100mの道標が現れました。

しかし、この100mは随分長く感じられました・・・。

17時45分頃、登山口に到着です。

無事下山しました。(何とか、登山計画よりも15分前に到着です。)

しかし、遠かったなぁ・・・。
憬れの山は、体力勝負の山でした。