レンコンと牛肉・長ネギの煮物
小松菜ともやしのスープ餃子
新玉ねぎの卵とじ
フルーツサラダ
*パパゾウは辛い麻婆豆腐
ぐらり とまた地面が揺らぎました。震源は 福島です。
宿題をしていた海ちゃんが手を止め つぶやきました。
「神様、もういいでしょう?
地震は終わりにしてあげてよ。
これ以上は 耐えられないよ」
ほんとだね。
越えられない苦難はない なんて あたしもとても言えないよ。
学校もCLOSEになり、ウヒウヒ遊べるかと思っていたら
春休みの課題がどっさり郵パックで届いて、腐っている海ちゃん。
ちょっと気分転換しましょうか。
「春を揚げたて!ホフホフ食べる会」です。
庭でユキノシタ・ナズナ・ハコベ・蕗の若い芽を摘んで天麩羅です。
揚げてる後ろに椅子を並べて、揚げたてをジュッと天つゆに付けて食べる。
野草のクセも苦味も 揚げたての香ばしさが消してくれる。
最後に素麺を茹でて〆にしました。
東日本大地震から一週間経ち、お店にないもの。
まずガソリン。地震翌々日には補充のタンクが来なくなり、夕方にはエンプティ。
運良く(要領良く)翌日入荷時間を聞き出して 満タンにしてもらえました。
日用品の、ティッシュ・トイレットペーパー・生理用品・カセットガスボンベ。
ガソリンがリットル売りになったので、ガソリンの携帯缶と石油用ポンプも姿を消しました。
電池は 単一・単二が直ぐに売り切れ。懐中電灯用でしょう。
でも、未だに単三や単四は売れ残っているので、非常灯は単三対応のLEDライトが正解。
ラジオは、災害用の多機能BOXタイプを以前に買っていたんだ。
くるくる発電付き、携帯電話充電アダプタ付き・ラジオ付き・サイレン付き・ライト付き。
でもね、案外不便。
家族抱えて動き回りながら情報を得るには、
単四電池2本で動くカードサイズの AM・FM・短波ONLYのラジオが便利だった。
胸ポケットに入れて聞きながら、停電の中、懐中電灯を持って動き回れたから。
手が空いているって とても大事なことなんだね。
元に戻して。
食品は インスタントラーメン・米・牛乳・ちくわや納豆・コーンフレークが早々に姿を消した。
うちの娘たちは、「ふりかけ、絶対GETして!!いざと言う時、白飯だけじゃ心が飢える」って。
そうそう、心の為に お菓子も買っておきました。
ここら辺では赤水は地震直後のみでしたので、空いたペットボトルに水道水を。
何でこんなに空き容器があるんだ?と責められることなく
「ママ、偉い!!ストック用のプラボトルいっぱいある!」だって。
威張って、3週間資源ごみを出し忘れてたからね!って言って、ちょっと自己嫌悪。
「・・・ああ、愛が足りないなあ」 ちょとふざけた調子で海ちゃんが言いました。
「必要なら お売りしましょうか? いかほど必要?」 と花ちゃん。
「おいくらでしょうか?」
「3.6グラム8万6000円ってとこでいかがですかね?」
「・・・なんか 渋谷の裏通りのにおいがする!覚醒剤の売人?」
「売っているのは、シャブではなく ラブです(笑」・・・・花ちゃん、相変わらず面白いね!!
「ママ、ちょっと来てそこに立って」 パパさんに呼ばれました。
横浜で購入した浮き輪の形の鏡を 壁に取り付けていたんです。
「さあ、鏡の位置を決めるよ。ママ、鏡覗いて。合わせるから」
……えっ、あたしに合わせるんですか?子供たちじゃなくて?
「……ママさ、うちで一番ちびっこなのは ママなんだよ。気付いてない?」
いいえ、分かっていましたよ、頭では。
でもね、気持ちの中では 花ちゃんも海ちゃんもまだまだ可愛いちびっこで
具体的にこんなふうに気遣われるなんて 想定外だったの。
後でそっと海ちゃんを台所に呼んで メジャーで背丈を計りました。
160センチ。
あたしより10センチも大きかった。