アルバニトハルネ紀年図書館

アルバニトハルネ紀年図書館は、漫画を無限に所蔵できる夢の図書館です。司書のWrlzは切手収集が趣味です。

引き続き、『ノノノノ』第3巻/岡本倫

2009-05-17 | 青年漫画
 


私はただジャンプで金メダルを獲って…
お父さんによろこんでもらいたいだけなのに…
男の子のフリをしたせいで好きな男の子には相手にされず…
好きになってくれる女の子を騙し…
その上 結局オリンピックにも出られないとしたら…
もう取り返しのつかないところまで来てるのに…
どうすれば---


昨日に引き続き『ノノノノ』です。みんなが「面白い」と言う漫画はやはり読む価値あります。興味ない方には同じネタの連続で申し訳ない。
昨日買った第2巻からの続き。「野々宮悠太」の正体を知ってる与田記者がノノの前に現れます。
ただ…君の手助けをしたいだけだと。自分は男だと言い張るノノ、女が男のふりをしてオリンピックに出る障害を「独り言」として一方的に喋る与田。セックスチェック、ドーピング検査時の採尿、そして犯罪である公正証書原本不実記載。
昔自分もジャンプをしていて、オーラが見えるが故に才能のなさに気付いてしまった与田は、ノノに期待しているのでしょう。父だけでなくこの後周囲からも期待されるようになるノノですが、本人がそれをプレッシャーに感じずに「私超かっこいい」と前向きに頑張るのがいいですね。

相変わらず隠れて努力している興梠(コウロギ)、落ち込むノノの前にしし舞の格好で現れます。

私はただししまいで遊びたいだけなのと言う興梠に、ノノは「ありがとう ちょっと励まされた」と笑顔を見せます。なんてまあ可愛い笑顔だこと。

スキー部の顧問の御坊(ごぼう)先生と体調不良だった新宮(しんぐう)先輩が戻ってきて、ジャンプチームの全員が揃います(尻屋皇帝+6人)。地獄のような基礎トレーニング。両足ハードル跳びを100セット。ハードル一本倒すごとに罰ゲームとしてスクワット20本。倒したハードルが56本の岸谷に、皇帝はスクワット1120回という信じられない罰ゲームを言い渡します。
500回くらいならやったことがあると代行しようとするノノ、肩代わりが許されるなら自分もと言い出す天津。スポーツ漫画のこういう友情、嫌いじゃないです。
「おつかれさん」と笑顔でねぎらう新宮先輩、実はとんでもなく腹黒い人です。
深夜部室に誰かが忍び込み、ナイフで傷つけられる皇帝の思い出の板。少なくとも部員たちの命よりは重い板。

犯人が明らかにならないまま、「例え不条理でも先輩の言うことに従うのが体育会系だよ」とサマージャンプに向けて練習の毎日。
岸谷は知っていた。皇帝が昔、自分よりジャンプのうまい同級生を…本当に殺してるということを。少なくとも新宮先輩の内臓破裂は事実。
興梠がフィギュアの練習でロシアに行ったので女の子キャラの出番は減って、スキージャンプ一色になります。

6月。サマージャンプの季節。取材に訪れる与田記者と村松さん。村松さんは相変わらず飛び降り自殺に等しいこの競技が理解不能。あの時(第1巻)の約束を守って、裸で飛んだ写真をノノに見せる加東選手(笑)
長野のスキー選手は高校を出たら地元の鹿川(かのかわ)建設に入り全国入りを目指すのがエリートコース。強豪・青鹿高校の火野コーチと新宮先輩の密談。尻屋と天津の板に細工してケガをさせたら自分のコネで鹿川建設に入れてやると。そこにあったのは尻屋と新宮の悲しい「すれ違い」。

潰すべきは尻屋と陰謀をめぐらす青鹿の火野コーチ。尻屋は死んでも構わないか、と。大会までは手を抜いて飛んでくれ、もう知り合いがケガするところ見たくないという岸谷の言葉を聞いて62メートルだけ飛ぶノノ。誰にも本当の実力を見せずに試技は終わり、本番の大会を迎えます。
火野の描いたシナリオでは一本目を尻屋に普通に飛ばせて団体戦のメンツ3人に入れ、細工した板で2本目に転倒させる。新宮は一本目で三番目に入る程度に飛び、2本目に失敗ジャンプをする。
尻屋が転倒し新宮が失敗ジャンプをすればノノ達の奥信高校の優勝はなくなり青鹿が勝ち、火野のコネで新宮は鹿川建設入りすると。そんな裏取引がされている中、長野県スキー連盟主催第一回高校対抗スキー大会の開催。
誰も注目していなかった第4シードの選手「野々宮悠太」が…跳ぶ!
静まりかえる会場、コーチボックスからは見えない着地点。電光掲示板に刻まれる、設計上の限界点として定められた、HS(ヒルサイズ)を超える99メートルの数字。
青鹿のエース寺之内が98メートルを飛ぶ。自分に負けたら興梠の前で土下座しろと言う皇帝がノノを超え100.5メートルを飛ぶ。
天津は悪い風の中92メートルを飛ぶが、それを超えられると思った新宮がジャンプの直前で事故の恐怖を思い出し、一本目で転倒してしまう! 火野にとっても予想外。
会場から離れたトイレで奥信にスパイがいるとの会話を耳にするノノ。同じくウンコに立ち寄った皇帝はそれを聞いてキレる。だが心当たりはあるのでこのことは誰にも言うなとノノに釘を刺す。
火野の指示通り、皇帝の板に細工する新宮。「インターハイで僕の板に細工をしたのは…あなたですか?」と直球の質問、「ああそうだ だからなんだ?」と答えた皇帝はその細工された板で飛び…空中で留め具が外れ…地面に叩き付けられる…!
血塗れの皇帝、駆け寄る救急隊。そして何事もなかったかのように続けられる競技会。小学生の時からずっと同じ板を使い続けていた皇帝の悲しいまでの優しさ。「尻屋が転倒したら…新宮はコネで鹿川建設に入れる」。素直に新宮に謝ることが出来なかった、これが皇帝の精一杯の…償い。普段のネジ曲がっている性格からは分からないが、尻屋はそういう奴なんだよと言う御坊先生。共通の敵ができて結束が固まるスキー部。罰を受けるべきは青鹿の火野コーチ。報復の方法はある。皇帝が救急車で搬送される直前に言った言葉。

『天津』 『野々宮』
『お前たちの言う金メダルが寝言じゃないなら…』
『こんな大会くらい 当然 2人だけで 優勝できるんだろうな』



お薦め度:★★★★☆
第3巻は陰謀渦巻く中で熱く「スポ根」してくれましたね。

第1巻に関しては→こちら


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