本当の自分があったはずだ。
整形前… 何かあったはずだ…
何か……
何だ……?
顔も…記憶も…思い出せない今、
手がかりになるのは……
ホムンクルス(こいつら)だけ…!
『スピリッツ』での連載も再開され待望の第10巻。とりあえず面白い!!
これはもう「面白い」としか言いようがないんですよ。なんかレビューとか書けない(笑)
山本英夫があまりにも上手すぎるというのがあると思うんですが。漫画のブログやっていて記事が「面白い!」の一言じゃお話にならないんですけどね(笑)
コンプレックスとトラウマで歪みきった精神のなれの果て。思い出せないほどの過去なら生きている実感もない現在。グッピーを飼っていたのは誰だったのか。ウソを身にまといウソで身を守り逆に自分を追い込んだ。
俺は身体を変えたことで嘘をつき、伊藤は身体を変えないことで嘘をついている。女装させた伊藤はあなた自身が映っているのはこの顔の中と言う。目の前の鏡代わりがなぜ整形したのかと名越を問い詰める。グッピーはウソだ幻覚だとヒステリックにわめき散らす。ブサイクと自分を罵っているのは伊藤なのか自分自身なのか。
顔を変え世界は変わり、ウソを捨ててホテルと公園の狭間に逃げても実感のある自分など見つけられず、車の中で赤ん坊のように丸まって。父親はいないと告げたはずなのに「特に父親は厳格ね」という女言葉。やはりグッピーを飼っていたのは自分ではない。
席を外した伊藤は、男性用トイレに入れず女性用トイレでグッピーを吐く。席に戻ると名越の姿はなく、伊藤は女装したまま部屋の窓辺で花びらを一枚ずつちぎっては捨てる。
「男。女。男。女。」と交互に。
病室の、学の父は、失くしたと言って隠しておいた息子の写真をアルバムに戻していた。少女のような仕草で映っている、小学生以前の学。
父を見舞いに来た学は病室のグッピーを「シエスタ」と名付ける。その名を聞いて、驚愕する父。
シエスタを殺したのは自分だという父の突然の懺悔が意味する物は何なのか。化粧してペディキュアを塗り少女の服を着ていた少年時代の学。今、真相を知り、泣き崩れる。
名越が最終的に「嗅覚」~ヒトの五感の中で最も解明されていない物に行き着くという処で、完結が近いような気がします。この漫画の後味の悪さはもう絶品です。
お薦め度:★★★☆☆
4つ星でいいと思います。ただ、誰もが楽しめる作品ではないと思うので3つ星。読み返していくとかなり「おぞましい」ので、周囲に「読んで読んで!」とあまり誰彼構わずお薦めはできません(笑)
私は面白いです。第11巻ももちろん買います。待ち遠しいです。
↓脳が以下略
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【検索用】ホムンクルス 山本英夫 10
これは面白かった!
続きが気になりますね!
続きがすごく楽しみですよ!
学の父の本心を知りたいです。何があってああなってしまったのか…。
それはそうと、のりピーのエコーはがき、懸賞の応募用に大量にまとめ買いしたのが(1998年の方のみ)まだ余っているので1枚送ります(笑)