山内直実/氷室冴子『なんて素敵にジャパネスク 人妻編』第1巻～第6巻

『なんて素敵にジャパネスク』全11巻に関しては(★)
*「山内直実」を誤って「山内直美」と書いてしまいました。すみません…。

花とゆめCOMICS全11巻の方は絶版なので愛蔵版か文庫をお求め下さい。

さて人妻編、実は第1巻～第5巻まで6/12に届いていたのですが記事を書くのが遅れたので第6巻までまとめてにしました。
6/6に原作の氷室冴子さんが肺癌で亡くなったそうです。享年51歳。
漫画では原作の(3)～(8)の部分が描かれます

さて漫画の方、私は今月買ったので「お帰り瑠璃姫！」の帯はありませんでした。
やはり具体的に平安のどの時期なのかは曖昧ですね。正良親王というキャラがいたけど仁明天皇とは別人の架空の人物だしあくまでフィクションという事なのでしょう。雰囲気としては平安中期だと思うけど。

漫画の方ですが、山内さん10年のブランクは大きいですね。絵が変わってます。瑠璃姫が以前の瑠璃姫とちょっと違う。結婚した事で少しお姉さんぽくした部分もあるとの事ですが。
高彬との新婚生活が始まった瑠璃姫、北の方となり、だが毎日のように義母から「新妻の心得」を聞かされる日々(笑)
そして前作で高彬をはめる為に守弥が利用しようとした煌姫がメインキャラに加わり重要な役回りとなります。
高彬の乳兄弟の守弥が吉野で助けた峯男と似ている事に気付き呼びつける瑠璃姫。
この許す許さないのやりとり、狼狽したと言う守弥が爆笑物ですよ。
「それにしても瑠璃姫　わたしは瑠璃姫を誤解しておりました」
「そんな若君をお守りできるのは瑠璃姫のようにむこうみずなどんな突飛なこともできる姫さまのほうがよろしかったのです」(褒めてる(笑))

物語は高彬の頼み事_守弥と身分違いの恋をしていると「思われている」煌姫を三条邸に居候させてほしいという願いから始まります。
相変わらず瑠璃姫との結婚を快く思っていない守弥に頭が上がらないご機嫌取りのはずでした。
「ぼくには瑠璃さんひとりだよ!!　ほんとうに!!」って高彬が一途で可愛いねー(^^)
そして北の方に使えている女房という気構えからすっかり新人女房達に対して口うるさくなってる小萩がなんとも(笑)
新人女房の早苗がちょっと可愛いです。しかし彼女は帥の宮と通じている利光という男と文を交わしていて実は内大臣家の情報を漏らしており…。

最初は瑠璃姫を敵視というか対立していた煌姫ですが、帥の宮の陰謀を知ってからこちら側の味方となります。
彼女の座右の銘は
『うまい話にはウラがある』
『人を見たら泥棒と思え』(笑)

帥の宮があまりに瑠璃姫を褒めるので逆に怪しく、高彬も嫉妬します。なんてったって帥の宮は鷹男そっくりだし…。遠野宮康緒_無品親王の頃の寂しい名なのであまり好きではない。
今夜瑠璃姫の所に男が忍んでいるという密告の文を見て殴り込んでくる高彬
「失礼　遠野どのっ!!」と刀を抜いたものの、几帳の後ろにいたのは守弥…。
そして高彬が酒乱との噂まで流れてしまいます(笑)

帥の宮をおびき出す手段として守弥が提案した作戦、それは帯解寺へ参って欲しいと母に頼む事。
それが実は子宝祈願なんですね(笑)
しかし守弥の作戦は完璧さを狙ったが故の失敗で帥の宮が瑠璃姫に危害を加えてしまう。それも腹をグーで殴られて…。だが裏の事情を知らない藤宮様は悪戯心だから許してあげてね、と…。
実は内大臣家の瑠璃が子を生むと家柄からいい自動的に東宮妃となる、由良姫入内とか生臭い話になってきました。
そして煌姫が帥の宮家に行きやすくなるお芝居の喧嘩のシーン最高だわ(笑)

ぶっとんだ姫の瑠璃姫が本格的に暴れて(笑)くれるのは「右近」として後宮に入る第6巻からです。
やっと瑠璃姫らしくなりましたねー。こうでなくちゃ!
物の怪騒ぎもありますが桐壺女御を脅す為の人の手による物の怪だと真相究明に動き出す！

第6巻最後に採録されているのが「別冊 花とゆめ」2008年2月号掲載分のその三十で、丁度私も2月号から別花買い始めたので追いつきました。
今雑誌の方では明確に帥の宮が瑠璃姫を殺そうとしています。怪我で痛々しいです、瑠璃姫が。


【マクロミル】アンケート会員募集中！謝礼ポイント有

漫画、マンガ、まんが、コミック

～漫画感想～