ウィステリア家具工房 ブログ

東京都あきる野市にて無垢材で家具を作っているウィステリア家具工房。仕事や趣味、日常の事を写真を添えて書き綴っています。

額の製作 ③

2013-11-07 08:25:07 | 家具製作
切った部材を組み上げたら、強度UPの為の加工に入ります。

昇降盤(丸ノコ盤)で角に2箇所(合計8箇所)の挽き込みを入れて、そこに丸ノコ幅の2.8㎜の薄板を入れます。薄い額の場合は角に1箇所(4箇所)。

ここが、なかなか面倒なところでピッタリ2.8㎜じゃないとダメです。キツイと奥まで入らず、緩いと強度が出ません。
まずは接着剤をつけない状態で抵抗なくスーっと手で入る感じの厚さにすると、接着剤を付けた時にキッチリ隙間なく押し込める事が出来ます。
そんな状態なので写真の様にクランプで圧をかけなくても良いのですが、一応接着剤が乾くまで締め付けておきます。

この場合は穴も薄板にもベッタリと接着剤を塗ります。

接着剤が固まったらクランプを外して飛び出た薄板を切って“面一”にします。

これを “挽き込み留め継ぎ” と言います。

45度の接着は接着面が木口になるので接着剤が効きにくいのです。その為に接着面積を増やす方法なのです。

この加工をするとしないとじゃあ 大きな違いで、ちょっと位の衝撃・落下では壊れなくなるし、材の収縮で接着面が剥がれるのを防いでくれます。
市販の額ではコストの面でまずこんな方法はとりません。

※面一(ツライチ)とは・・・建築用語で平面、突き合わされた部材に「段差がない状態」であることを指す

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