アブラナの仲間
寒い冬が終わり、青空にぽっかり白い雲。ヒバリがピーチク鳴きながら高く舞い上がるそんな春の淀川の土手は一面黄色い花に被われます。
セイヨウカラシナは秋から冬にかけて大きな鋸歯のある葉を広げて冬を越し、春他の植物が伸び出す前に花茎を伸ばして花をつけます。このような植物を2年草とか越年草といいます。
アブラナの仲間はみんな花びらが4枚で十文字に見えることから十字架植物とも呼ばれます。
種子から油をとるために栽培されているのがアブラナです。また、アブラナもセイヨウカラシナも外国から入ってきた植物ですが、栽培されるだけでなく自然に広がったものを帰化植物〈外来種〉といいます。
セイヨウカラシナは種子が辛いのでカラシナといいます。
セイヨウカラシナはアブラナに比べて花びらが細いのと、葉には大きな鋸歯がありますが、アブラナの葉には大きな鋸歯はありません。
淀川で見られるそのほかのアブラナの仲間には、三味線のばちのような三角形の果実をつけるのでペンペングサとも呼ばれる、ナズナ、相撲の行司の持つ軍配のような種子をつけるマメグンバイナズナ、田植え前にモミを水に浸ける時期に咲くタネツケバナ、レストランなどで肉料理に添えられるオランダガラシ(クレソン)、黄色い花をつけるイヌガラシなどがあります。
ナズナやクレソンは3月ぐらいの軟らかな葉を湯がいてマヨネーズなどとあえると美味しいです。
(「生きている淀川」より)