野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

武庫川源流の常緑のシダ植物

2023-03-06 | 兵庫の自然

武庫川源流部

武庫川源流を上ると愛宕山(標高400m)にでます。

愛宕山はツガ、モミ、サカキ、ヒサカキ、ヤブツバキ、ミヤマシキミ、ユズリハ、ウラジロガシ、アオキなどの林になっています。源流部にある龍蔵寺付近はスギやヒノキの植林地になっています。北向きに斜面があり、丹波帯の地層で泥岩や砂岩でできた地層が広がっている場所です。

 

カミガモシダ(チャセンシダ科)

京都府では準絶滅危惧種にしてされている。園芸用に乱獲されることから種の存続への圧迫が強まっている。本州(中部)以西に分布するシダ。林床や岩上などに生育する常緑性の小型多年草。葉の羽片はやや深裂する。

 

コウヤコケシノブ(コケシノブ科)

コケのサイズのシノブということで名がついた。青森県以南の本州、四国、九州、琉球列島に分布する。

細いけれども地下茎をもっており、高い樹幹や岩上に群生する。

 

シシラン(シシラン科)

ランとついているがシダ植物。林内の湿った場所でみられる常緑性シダ。関東から琉球列島まで分布するが、日本海側には少ない。葉表に一本の溝がある。根茎は短く、這い、群生する。大株の葉が茂る様子を獅子のたてがみに例えて名がついた。

チャセンシダ(チャセンシダ科)

常緑シダ植物。北海道(西南部)~九州まで広く分布している。岩の割れ目、石垣などに生える。新芽の頃に細い茎が立ち上がる様子が茶せん(茶筅)に似ていることから名前が付きました。葉の落ち枯れた中軸が多数ついている状態を見立てたという説もあります。

ノキシノブ(ウラボシ科)

常緑シダ植物。北海道南部以南の各地。樹の樹皮や崖、傾斜が急な場所の地表などに生える。

家の軒先に生育し、土が無くても堪え忍ぶという意味で名前が付いた。葉には短い葉柄があり、細い根茎から密生して出ている。

リョウメンシダ(オシダ科)

常緑シダ植物。北海道~九州の湿った山地でよく見られるシダ植物です。表と裏が同じように見えるので、これが名のついた由来。葉の先の方には胞子嚢がつかないので両面がにています。