ツクシが大きくなると、スギナになる?と考えている人が結構いるみたいです。ツクシは知っていてもスギナはご存じない人も多いので、ツクシとスギナの関係を知っているのはすごい人です。
ツクシとスギナは地下でつながっており、同じ植物です。
地下茎の節から地上に出ている茎に「ツクシ」と「スギナ」があります。
スギナを「栄養茎」、ツクシを「胞子茎」と呼びます。
栄養茎が出る前にツクシ「胞子茎」が出てくるので、注目されます。スギナはシダ類なので、花は咲きません。種子ではなく胞子でふえる植物です。ツクシは胞子を作っている場所になります。
スギナはシダ植物トクサのなかまといいましたが、トクサのなかまの化石がのこっています。石炭紀といういまから3億年前、森林時代のときに栄えた植物の一つです。化石になったトクサのなかまロボク(カラミテス:学名)は直径30cm、高さ30mもあったそうです。
食べる
春の山菜としてのツクシは、実はビタミンEやビタミンCを多く含むことで知られています。
ツクシを食べる習慣があるのは関東以南〜九州の地域だそうで、卵とじや天ぷら、佃煮などにして食べます。山菜の多い東北や北海道ではツクシは論外だったのかもしれませんね。
はびこるスギナ
畑や庭のスギナは困りもの
畑の土壌の状態を見る植物の一つにスギナがあります。
酸性土壌を好むので、スギナの生える畑は酸性土壌と判断できます。ほうれん草はアルカリのドジョウを好むので、スギナのあるところではアルカリにするために石灰などをまいて耕す必要があります。
しかし、長い地下茎が横に伸び、根の節々から芽を出して繁殖するので、耕して根が切れてもそこからまた生えていくので厄介者です。
地面の下では、深さ5~10cm、根茎の広がりは100cm以上にもなるそうです。根のまま引き出すことは無理なので、耕すときに切ってしまうとますます数が増えることになります。地下茎がある限り根絶は難しいのがスギナです。
スギナは主軸の節ごとに関節のある緑色の棒状の葉を輪生させますが、上の節ほどその葉が短いので全体としてスギの樹形に似ているので、「スギナ(杉菜)」と呼ばれます。