下山後、家路につく。19:00までには家へ戻らなくてはならなかった。
とは言ってもそこそこ時間はある。温泉に入ろうとも考えたがバイクのため湯冷めをすると馬鹿馬鹿しい。ゆびそ温泉を過ぎるとき足湯を見つけた。代金は寸志を備え付けの箱に入れるだけのようなので賽銭を入れ、脚を浸けた。ぬるめではあったが疲れた脚には気持ちが良かった。落ち着くと腹も減っている事に気づいた。
水上の街を抜け、関越道方面に進むと妙にうるさい外見の古道具屋があった。スピードを緩め見てみると『水上新名所若旅資料本館古民具五千点(鉄道マニヤ必見)』と書かれていた。入館300円と強気の表示である。きっと店主の趣味が転じて、自称鉄道資料館を名乗る類のモノかと思い立ち去ろうとすると食事処の文字が目に入った。あまり味は期待出来ないだろうが話のネタに入ってみた。
予想通り駅の案内板や列車の行先表示板、その他使い道の良くわからない機械類がびっしりと飾られていた。店内には3名しか客がいなく静かなものだった。食券制だったため購入するとおばさんが言った、
「(調理場の)人数が少ないため10分ほどかかるから隣の資料館を見てきて下さい。食事をしてくれた方は無料ですから...。」
特に興味もなかったが併設された資料館という名のカビ臭い納屋を覗いてみる。鉄道の知識はほとんどない私には良くわからない代物が所狭しと並んでいた。2階もあるようだが、何となく登ったら壊れそうな古い階段だったためやめにした。
【食事処と資料館内部・右左上中央に何故か『機関車トーマス』が置かれていた】
テーブルに戻っても食事は出来ていなかった。座って茶を飲んでいると目の前の柱に飾られた2Lサイズの古い写真を見て笑ってしまった。『美人モデルと熊』という明らかに店主が書いたと思われる筆字のタイトルを付けられたその写真は近所の宝川温泉で撮影したモノらしく、何故か露天の湯船にツキノワグマが正面を向いて浸かり、その背後にくっつくようにして上半身を露わにした女性が立っているという摩訶不思議な代物だった。更にその横にはLサイズの紙切り職人の写真が展示されていた。タイトルは『紙切り遊び人、中村知子』であった。隣には額に飾られた中村知子が作ったと思われる紙細工が展示されていた。このような写真、稀に見ることがあるが一体何を訴えたいモノなのか...。まったくもって意味不明である。またこれを飾ろうと考える店のスタッフのセンスには頭が下がる思いである。
そんなモノを眺めていると店主と思われるオジさんがラーメンを運んできてくれた。オジさんは駅員さんが被る帽子を身につけていた。声をかけて色々訊こうと思ったが忙しそうだったためやめた。
なんとも不思議な店であった。
とは言ってもそこそこ時間はある。温泉に入ろうとも考えたがバイクのため湯冷めをすると馬鹿馬鹿しい。ゆびそ温泉を過ぎるとき足湯を見つけた。代金は寸志を備え付けの箱に入れるだけのようなので賽銭を入れ、脚を浸けた。ぬるめではあったが疲れた脚には気持ちが良かった。落ち着くと腹も減っている事に気づいた。
水上の街を抜け、関越道方面に進むと妙にうるさい外見の古道具屋があった。スピードを緩め見てみると『水上新名所若旅資料本館古民具五千点(鉄道マニヤ必見)』と書かれていた。入館300円と強気の表示である。きっと店主の趣味が転じて、自称鉄道資料館を名乗る類のモノかと思い立ち去ろうとすると食事処の文字が目に入った。あまり味は期待出来ないだろうが話のネタに入ってみた。
予想通り駅の案内板や列車の行先表示板、その他使い道の良くわからない機械類がびっしりと飾られていた。店内には3名しか客がいなく静かなものだった。食券制だったため購入するとおばさんが言った、
「(調理場の)人数が少ないため10分ほどかかるから隣の資料館を見てきて下さい。食事をしてくれた方は無料ですから...。」
特に興味もなかったが併設された資料館という名のカビ臭い納屋を覗いてみる。鉄道の知識はほとんどない私には良くわからない代物が所狭しと並んでいた。2階もあるようだが、何となく登ったら壊れそうな古い階段だったためやめにした。
【食事処と資料館内部・右左上中央に何故か『機関車トーマス』が置かれていた】
テーブルに戻っても食事は出来ていなかった。座って茶を飲んでいると目の前の柱に飾られた2Lサイズの古い写真を見て笑ってしまった。『美人モデルと熊』という明らかに店主が書いたと思われる筆字のタイトルを付けられたその写真は近所の宝川温泉で撮影したモノらしく、何故か露天の湯船にツキノワグマが正面を向いて浸かり、その背後にくっつくようにして上半身を露わにした女性が立っているという摩訶不思議な代物だった。更にその横にはLサイズの紙切り職人の写真が展示されていた。タイトルは『紙切り遊び人、中村知子』であった。隣には額に飾られた中村知子が作ったと思われる紙細工が展示されていた。このような写真、稀に見ることがあるが一体何を訴えたいモノなのか...。まったくもって意味不明である。またこれを飾ろうと考える店のスタッフのセンスには頭が下がる思いである。
そんなモノを眺めていると店主と思われるオジさんがラーメンを運んできてくれた。オジさんは駅員さんが被る帽子を身につけていた。声をかけて色々訊こうと思ったが忙しそうだったためやめた。
なんとも不思議な店であった。