Natural Mystic ~ナチュラルミスティック~

There's a natural mystic blowing through the air

谷川岳(標高1,977m)

2006-10-22 23:40:55 | 登山・アウトドア
4時出で関越を走り、6:30、ロープウェイ乗り場に着く。駅の中は既にチケット発売窓口が開くのを待つ人々でごった返していた。山頂は先週のように曇り。しかし、今日一日は快晴の予報。一瞬考えたがごった返す200人を軽く超える登山者に回復を信じ、チケットを買う。22人乗りのロープウェイのためそれ程待たずに乗車。7分で上の天神平駅(標高1,319m)着。霧雨視界100mとの表示があった。登山客は寒さもあってか雨具を着用し始めたが、私は比較的寒さに強い。雨は気になる程では無かったため半袖・綿シャツで7:30登山開始。

殆ど高低差のない木道混じりの登山道を進む。あっさりペースを作れたため8:10熊穴沢避難小屋着。途中、霧のためあまり景色は楽しめなかったが小屋から若干新潟側の紅葉が楽しめた。この感じでは回復は望めないと思い、引き返そうとも思ったが、大きく崩れる心配もないし、実現するかどうかは分からぬが、大学時代の友人とこの冬、谷川岳に行くという話も出ているため下見を兼ねて登ることにした。

この小屋を過ぎると一気に岩場の多い急斜面となった。しかし、気温が低いせいもあり、登っていてきつくはなかった。

相変わらず眺望は全くないまま、9:15、天神ザンゲ岩着。ここで始めてザックを下ろす休憩をとった。休んでいると寒いため、程なく出発。その先は急に草斜面となり、そこを過ぎるとなだらかになった。前方で鐘の音が時々聞こえる。難なく、肩の小屋着。そこから緩やかな斜面を5分程歩き9:30、谷川岳山頂であった。食事を取りながら天気の回復を祈ったが時折明るくなり太陽は霧の向こうに見える物の視界が得られることは全くなかった。居合わせた人々はそこそこに皆、肩の小屋の方に下山を始めた。今回はピークハントという不甲斐ない結果には終わった物の下山することにした。



10:00、山バッジを買おうと肩の小屋に立ち寄る。450円で購入した谷川岳のバッジには標高が1977mと記載されていた。先ほどの山頂は三角点があったものの1963.2m。疑問が湧き、小屋番のおじさんに訊いてみるとこのような答えが返ってきた。
「このすぐ上も山頂。そこから20分位歩いた場所も山頂。双耳峰なんですよ...。」
ふとこの夏の塩見岳の山容が頭に思い浮かんだ。
その横にいたオバサンがこういった。
「でも頂上はあっちに動いたって言ってたわよね...。」

この台詞に戸惑った。この程度の時間で登れる山ならもう少し日照時間の延びた冬山の可能性もあるがもう一度晴れた日に当然挑戦はするが、万一今後来るチャンスをことごとく逃してしまったらもっと大きな悔いを残すことになる。慌てて再度もう一つの頂上と呼ばれるバッジに記載されている1,977mを目指し、霧の中を進んだ。

10:19、今度こそ1,977mを踏んだ。確かにこちらの標柱には谷川岳山頂とはっきり書かれていた。危うく下山集団に促され頂上近辺まで来て引き返すところだったわけである。



頭上は時折霧が抜けて青空が見えたが晴れ渡る様相は一向に無かったため下山となった。