思い出ぽろぽろー引越し

引越しは大変だ！季節はなんといっても春。

桜が咲く頃、引越しは大盛況となる。3月末から4月初旬にかけての短期間は料金がとんでもなく吊り上がる。

先日、ある引越し業界の営業担当の方からお話を伺う機会を得ました。そのお話を聞きながら、私が大学生の頃に引越しのアルバイトをしていたことを思い出し、なつかしいひと時を過ごしました。

---

あの頃はもう40年以上前になる。えっ？そんなになるの？いやだなぁ！あの頃は若かった。まだ力もあった。それでも、団地は地獄だった。狭い階段を冷蔵庫を持って傷をつけないように注意しながら運んでいた。ところが次第に指先の感覚がだんだん薄れていく。あっ！あっ！もうダメだ！と思っても離すわけにはいかない。必死の思いで持ち続ける。

しかし、頑張った先には喜びがある。昼時になると、寿司が出てくる。やったー！昼飯代金が浮く。しかも最高にうまい。
まだあるぞ、すべての荷物を運び終えた頃、あるいはお昼休憩のタイミングで心付けがリーダーに渡されるのを見のがさないように、しっかりと確認しておく。リーダーが独り占めするのを防ぐためだ。

アルバイト代以外の収入はこの上なく嬉しかったのです。

---

営業担当の人がおっしゃるに、社員の指導が大変だそうだ。アルバイトにもしっかりと研修をするということだ。私の場合はそんなものなかった。
引越し当日まで何もしないで待っているお客も多いらしい。びっくりした。へえ～！こまごまとしたものを自分で整理してないの？「引越しで一番大切なのは、大きなものよりもこまごまとした日用品がどれだけかたずけられているか？」なのにねぇ！

だから、今では荷造りも行う「すべておまかせコース」から荷造りは自分でするから安くなる「節約コース」などと、この引越し業者でも7コースで料金設定している。そうかそうか・・・。

まだびっくりしたことがある。大学入学や就職に合わせた引越しでは、電化製品セットの販売もやっている。引越し先に荷物とともに新しい電化製品も運び込まれているというサービスだ。
カタログには家電量販店か？と思わせるほどの豊富な電化製品も掲載されている。家具もあるぞ！これを機に新しい電化製品や家具を買い、古いものを処分する人のために、その手間をすべて代行するサービスもある。

いやはや、40年も経つと引越し業界も大きく変化しているようですね。
人の考えや行動も変わってきている。な　る　ほ　ど　！

---

西宮から大阪の事務所まで通った日々を思い出す。肉体的には辛かったけど、人々のやさしさに触れた。事務所から目的地に向かうまで、運転していた社員との会話も楽しかった。「賭け事はしないほうがいいぞ！」「一度大きく勝ったらボロボロになるまでやめられなくなるからな！」という言葉は今も忘れることができない。だから、賭け事はほぼやったことがない。貴重な教え、ありがとうございました。

ちなみに、大学入学の時、就職の時、私は小豆色の布団袋たったひとつに布団と大事なものを入れて国鉄の小荷物として運んでもらっていました。
私の引越しはとても簡単だったのです。

思い出ぽろぽろ！

使用したイラストは

AZARASHIさんによるイラストACからのイラストです。