ネット注文した古本、新潮文庫の『注文の多い料理店』が
今日あたり届く頃です。
はい。手にする前に大正14年・15年の草野心平さん。
もう、今から百年ほど前の草野心平さんの言葉を拳拳服膺しとかなきゃ。
「・・なかには草野心平のようなひともいることはいた。
当時、まだ中国広州嶺南大学在中であった草野は、後輩から贈られた、
刊行されて間もない『春と修羅』を読んで深い感銘を受け、
翌14年、日本に帰国するやいなや賢治を、自らが主宰し創刊した
同人誌『銅鑼』の同人に勧誘したのである。賢治もその勧誘に応じ、
詩作品二篇を草野の許に送ったが、草野は草野で、賢治から送られてきた
二篇を『銅鑼』第4号(大正14・9)の巻頭に据える・・・ 」
さてっと、それでは、草野心平さんは、賢治の童話を、どう評したのか?
「・・・童話についても、童話集刊行の約一年半後――
大正15年8月号の『詩神』の詩壇時評で、
『 童話界に於いても、最近すばらしい収穫として、
【 注文の多い料理店 】を一読する必要があります。
今後どんな仕事をして行くか、恐るべき彼の未来を想ふのは
私にとつて恐ろしく、よろこびである 』
と書いたが、当時まだ学生であった草野の、この最大級の賛辞も、
詩壇や文壇あるいは一般大衆に影響を及ぼすまでにはいたらなかった。 」
( p196~197 萬田務著「孤高の詩人宮沢賢治」新典社・1986年 )
はい。草野心平氏が約百年前から
『 一読する必要があります 』と語っていたのに、その百年後、
ようやく、私は文庫で『注文の多い料理店』を手にするところです。
ということで、郵便はたいていお昼ごろ配達されるので、
今日届きますかどうか(笑)。
はい。古本が届くまでの待ち時間。
『注文の多い料理店』は、子供の頃から繰り返し読みましたから抵抗がありませんでしたが、先程、青空文庫で読ませてもらった『春と修羅』はなかなか素直に読めませんでした。背景の時代が違いすぎるのも理由かと思いますが、ひらがなが多用されて読みにくいのと文語体で書かれてあることに対する抵抗がありました。これは私達歌を詠む者も同じようなことをしてしまうのですが、短歌は短いので、むしろ一つの個性になるのかもしれませんが、宮沢賢治の作品は一応詩であって短歌より長いためかイライラさせられました。『注文の多い料理店』のように繰り返し読ませてもらったら馴染めるのかもしれませんが…。
コメントありがとうございます。
今日は、もうすぐ午後5時になりますが、
文庫『注文の多い料理店』は届かず。
ほかに注文してあった古本が届く。
『注文の多い料理店』が、水仙さんのように
繰り返し馴染めるか、その楽しみはお預け(笑)。
私にとって初対面の『注文の多い料理店』が
私のなかで、どのような化学反応を引き起こすか?
はい。それもお預け。