「いわさきちひろ」の絵を、私は
いままで分からずにおりました(笑)。
録画しておいたNHK日曜美術館の
「『夢のようなあまさ』をこえて」という
いわさきちひろ、を紹介した番組で、
ああ、そういうことだったのかと、はじめて腑に落ちる
(録画は2018年8月19日日曜日PM8時からのもの)。
だいぶ以前ですが、気まぐれに、ほるぷ出版の
「いわさきちひろ全集」11巻を古本で購入してありました。
一冊が200円。まとまれば送料無料でしたので、
まとめて買いました。
表紙カバーなどに黄ばみがありましたが、
縦26センチ×横35センチでガッシリした装幀。
戦後、丸木俊のデッサン会に通った、とあります。
私には、あの線がなじめませんでした。
顔の輪郭線。髪の線。どれも私には駄目でした。
今回、私が好きになったのは、
輪郭線を引かなくなってからの絵です。
色を水に溶かしてゆくようなボンヤリした感じの絵です。
私のお気に入りは
世界文化社「少年少女世界の名作9」の
「青い鳥」文:高田敏子。絵:岩崎ちひろ。
はい。こちらは最近古本で購入しました。
「いわさきちひろ全集 1969・Ⅱ」に、
その「青い鳥」の絵が並んでおります。
そのはじまりの解説には
「『青い鳥』は1908年にベルギーの劇作家メーテルリンクに
よって書かれた戯曲です。物語は、幸福の青い鳥を求めて、
チルチルとミチルが『思い出の国』や『夜の国』、『未来の国』
といった不思議な世界を旅するものです。
擬人化された様々な物の精や不思議な世界からは、
いわさきちひろの自由な想像の世界を見ることができます。
この作品は、いわさきちひろの絵本のなかで
もっとも長編のものです。」(p44)
うん。
「いわさきちひろの絵本のなかで
もっとも長編のものです」という指摘。
はい。この絵本のなか、お気に入りは、
『未来の国』の子どもたちの絵でした。
「なにもかも空色の御殿につきました。
ここは未来の国です。生まれるときを待っている
子どもたちの国です。」(p106)
ここにある子供たちが、素敵に思えました。
輪郭線を引かないで描かれた子供たちの絵は、
色を水でボカして描かれているからでしょうか、
生れる前の子供たちという設定にしっくりとします。
子供たち同士で何か話しているようでもあり、
チルチルに話しかけている場面もあり、
そこに、一人だけ、こちらを見ている少女がいます。
絵本のなかのストーリーとは別に、
その少女は、まっすぐに遠くを見ているようです。
その視線が、絵本を飛び出して読者の私へと届く。
水に溶かれて、にじんだ色の不安定な世界を、
この少女の視線が、ひとりで受け止めているようにも見えます。
何だか、この少女は、いわさきちひろ本人であるかのようにも
私には、思えてくるのでした。
はい。この絵本の設定のなかでの子供たちが
ぼかした絵の描写と、みごとに重なってくる。
そんな気がしてくる絵本です。
はい。私のお薦めの絵本(笑)。
ちなみに、立原えりか・文。いわさきちひろ・絵
の絵本も未読ですがあるようです。
こちらは、だいぶ短めのようです。
どちらも、古本の世界で、出会えます。
あっ、図書館にあるかもしれない(笑)。
いままで分からずにおりました(笑)。
録画しておいたNHK日曜美術館の
「『夢のようなあまさ』をこえて」という
いわさきちひろ、を紹介した番組で、
ああ、そういうことだったのかと、はじめて腑に落ちる
(録画は2018年8月19日日曜日PM8時からのもの)。
だいぶ以前ですが、気まぐれに、ほるぷ出版の
「いわさきちひろ全集」11巻を古本で購入してありました。
一冊が200円。まとまれば送料無料でしたので、
まとめて買いました。
表紙カバーなどに黄ばみがありましたが、
縦26センチ×横35センチでガッシリした装幀。
戦後、丸木俊のデッサン会に通った、とあります。
私には、あの線がなじめませんでした。
顔の輪郭線。髪の線。どれも私には駄目でした。
今回、私が好きになったのは、
輪郭線を引かなくなってからの絵です。
色を水に溶かしてゆくようなボンヤリした感じの絵です。
私のお気に入りは
世界文化社「少年少女世界の名作9」の
「青い鳥」文:高田敏子。絵:岩崎ちひろ。
はい。こちらは最近古本で購入しました。
「いわさきちひろ全集 1969・Ⅱ」に、
その「青い鳥」の絵が並んでおります。
そのはじまりの解説には
「『青い鳥』は1908年にベルギーの劇作家メーテルリンクに
よって書かれた戯曲です。物語は、幸福の青い鳥を求めて、
チルチルとミチルが『思い出の国』や『夜の国』、『未来の国』
といった不思議な世界を旅するものです。
擬人化された様々な物の精や不思議な世界からは、
いわさきちひろの自由な想像の世界を見ることができます。
この作品は、いわさきちひろの絵本のなかで
もっとも長編のものです。」(p44)
うん。
「いわさきちひろの絵本のなかで
もっとも長編のものです」という指摘。
はい。この絵本のなか、お気に入りは、
『未来の国』の子どもたちの絵でした。
「なにもかも空色の御殿につきました。
ここは未来の国です。生まれるときを待っている
子どもたちの国です。」(p106)
ここにある子供たちが、素敵に思えました。
輪郭線を引かないで描かれた子供たちの絵は、
色を水でボカして描かれているからでしょうか、
生れる前の子供たちという設定にしっくりとします。
子供たち同士で何か話しているようでもあり、
チルチルに話しかけている場面もあり、
そこに、一人だけ、こちらを見ている少女がいます。
絵本のなかのストーリーとは別に、
その少女は、まっすぐに遠くを見ているようです。
その視線が、絵本を飛び出して読者の私へと届く。
水に溶かれて、にじんだ色の不安定な世界を、
この少女の視線が、ひとりで受け止めているようにも見えます。
何だか、この少女は、いわさきちひろ本人であるかのようにも
私には、思えてくるのでした。
はい。この絵本の設定のなかでの子供たちが
ぼかした絵の描写と、みごとに重なってくる。
そんな気がしてくる絵本です。
はい。私のお薦めの絵本(笑)。
ちなみに、立原えりか・文。いわさきちひろ・絵
の絵本も未読ですがあるようです。
こちらは、だいぶ短めのようです。
どちらも、古本の世界で、出会えます。
あっ、図書館にあるかもしれない(笑)。