日常

岩崎航さん

2016-04-26 17:46:11 | 
4月30日土曜(午後11時00分~ 午前0時00分) NHK Eテレにて、
ETV特集「生き抜くという旗印~詩人・岩崎航の日々~」
という番組があります。
岩崎航さんを知らない方には是非知っていただきたいので、事前にアナウンスを。



・・・・・・・
岩崎航さんの詩集
「点滴ポール 生き抜くという旗印」ナナロク社 (2013/6/28)
と言う本は本当に素晴らしい本だ。手に汗握って読んだ。

以前、ブログにも感想を書いた。
岩崎航(著),齋藤陽道(写真)「点滴ポール 生き抜くという旗印」(2014-03-02)


この本は、今まで30冊くらいは購入して知人に配りまくった。
E-mailで「情報」を送るよりも、郵送で「実物」を送るほうが、こちらの思いも伝わる。
しかも、ちょうど2日前、色々と悩み多き京都の大学1回生に郵送してあげたところだ。
生きろ、というメッセージを込めて・・・。

詩集の写真も齋藤陽道さんが撮られていて、本という作品としてもほんとうに素晴らしい。
ナナロク社の本は、ひとつひとつに愛や魂が込められているのが分かる。本づくりの原点を思い出させてくれる出版社だと思う。



岩崎航エッセイ集 日付の大きいカレンダー(ナナロク社)


若松英輔エッセイ集 悲しみの秘義(ナナロク社)


あたしとあなた 谷川 俊太郎 (ナナロク社)




生きることの切実さ、、、、というものから哲学も医学も宗教も生まれてきたものだと思う。そこにSpiritualityの本質はある。

古代の人は、日々を生きることが切実だった。
動物に襲われたり、自然の猛威や伝染病や・・・・。 
寝ること、食べること、暮らすこと、、、生きることすべてが真剣で切実だっただろう。

一日一日を生きる、というその切実さは、未曽有の天災が起きた今だからこそ、もう一度再考されていくと思う。
そこは決して省略できないものだ。重要なものを人生から省いていくと、人生の総体は虚ろになる。


岩崎航さんの詩集は、

生きる、

というシンプルで奇跡的な日々の連続的な出来事を、高い解像度と切実さとで突きつけてくる。

人が生きる、ということはすでに芸術表現のようなもの。

数年や数十年に及ぶ人生を、時間を圧縮させて一つの形に凝縮すると、それが詩となり、演劇となり、音楽となり、、、、芸術になるのだ。

芸術と医療(2015-12-14)
たましいと芸術(2015-11-30)



ハートネットTV含め、NHKのEテレは本当にいい番組を作り続けています。

みなさまに、この映像が届きますように。

○4月30日土曜 NHKEテレ1 午後11時00分~ 午前0時00分
ETV特集「生き抜くという旗印~詩人・岩崎航の日々~」




岩崎航『点滴ポール 生き抜くという旗印』より


押し殺せても
押し殺せない
ものがある
でも それが
人間の証だ


考えても
考えても
意味はない
なら
生きろ

2 コメント

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ありがとうございました (みみ)
2016-04-28 02:15:48
いな様
お知らせをありがとうございました。

今、岩崎航さんのTVを
録画させていただきました。

岩崎さんを存じ上げていなかったので
こうして教えていただけると
本当に嬉しいです。

先日映画を観ました。
「レヴェナント:蘇えりし者」
悲惨なこと、困難なこと、
例えどんなことがあっても、
生き抜くこと、生き続けることの
大切さを感じました。

まさに日本に
天災が起こったこの時期。

九州在住のため、
先日来、揺れる大地に
翻弄されながら
命について再度考えました。

1歳児を抱えて、
メキシコ大地震を経験していたので
なんとしてでも生き延びようとした
あの時を思い出しました。

大地や建物の大きく揺れるトラウマが
脳裏によみがえってきました。

今は大地が少し落ち着いてきました。
生きること、命への感謝の気持ちが
しみじみとわいてきました。

この度惜しくも亡くなられた方の分まで命を大切に生きようと思います。



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Unknown (INA)
2016-06-06 15:57:06
>みみさん

岩崎航さんのNHK番組は何度も何度も再放送され続けているので、いかに反響が大きかったかを示していますね。
何か命の根源や、生きる、という根源のことを思い出させてくれますね。

映画「レヴェナント:蘇えりし者」も観てみたいと思います!
(なかなか映画を見に行く時間がなくて・・・汗)
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