うさとmother-pearl

目指せ道楽三昧高等遊民的日常

MOTHER

2005年05月08日 | コレクション
今日は母の日。mother's day ですね。
このブログのタイトル、mother-pearl、これについて少しお話をします。
正確な英語は mother of pearl。貝の内側の光った部分を英語ではこういいます。多分、真珠貝だけでなく、すべての貝の真珠層をこう呼ぶんだと思います。
そうして、お茶碗のラスター彩もmother of pearlと呼ばれています。
ラスター彩が多く用いられたのは、最近ではart deco 期の食器です。
1920年から1940年の間、森村brothers(日本陶器会社、いまのnoritakeです)は、多くのart decoの食器を、欧米に輸出していました。開戦になるまで、名古屋のおばちゃんや、お姉ちゃんが絵付けしたカラフルなキラキラの食器が海を渡ったのです。
貧しい国であった日本には売られず、豊かな欧米の食卓を飾ったのが、オールドノリタケです。
欧米から日本に帰って来たこれらの茶碗を「里帰り」と呼んでいます。意匠は、欧米風ですが、その中に日本のテイストが隠れています。
同じスタイルのマイセンなどと比べてみると、「里帰り」は日本が確かに職人の国であり、花鳥風月の国であったことを示しています。

上のC&Sは、artdecoへの過渡期のもの。アメリカではnipponと呼ばれているM-nipponのbackstampを持つノリタケです。ラスターは使われていませんが、盛り上げがされています。ちょっと大正ロマンっぽいですね。

私は泡沫コレクターですが、上戸でおなじみの会社の創業者もコレクターのようで、彼がオーナーのジュール(名古屋市内)という高級サロンのようなレストランにたくさん飾ってあります。オールドノリタケを見ながら、オールドノリタケのカップでコーヒーがいただけます。
でも、もしオールドノリタケでお茶が飲みたいって方!一声かけてくだされば、私がノリタケのカップ持って伺いますよ。

コメント (7)
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