夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

フロクのアンプ(その1)

2011-12-17 09:44:18 | オーディオ
現在マイデスクトップに鎮座しているスピーカーはBoseのMediaMateⅡです。


使い始めてからもう7年になりますが、正直こいつには不満があります。
コンパクトなのはいいのですが、ボリュームにかなりガリがきています。
ときどきボリュームをガリガリ回してだましだまし使っております。
そのボリュームノブは買ったときからちゃんと接着されておらず、
不用意に扱うとポロっと取れてしまいます。
よほど買い換えようかと思いましたが、そもそもそれほど使用頻度が高くないのと
Babyfaceを導入してからというもの、出てくる音が劇的に改善したのでそのままになっています。
しかし、このスピーカーからこんな音が出るということは、
スピーカーを替えたらどうなるんだろうという気持ちはかなりあります。

愛用のPCデスクは幅が75cmしかないうえに、デスクトップPC派なので
スピーカーを置くスペースが限られているので、
スピーカーを置くとなるとコンパクトなスピーカーに限定されてしまいます。
MediaMateⅡに替わるアクティブスピーカーが何かないかと考えてみると、
やはり最初に挙がるのがBoseのM2ですね。


しかし、価格が少々お高いのと、もうBoseはいいかなという気持ちが強いのでパス。
オンキョーのスピーカーはどれも大きすぎる気がします。
フォステクスのPM0.4nもいいかなと思ったのですが、やはり少々大きいのと
スピーカーにそれぞれアンプを積んでいるので、専用のボリュームコントローラーを使わないと
音量調節がしづらいのが煩わしいところです。

そんな中JBLブランドからCAS-33というスピーカーが出ました。


JBLのアクティブスピーカーというと奇天烈な形状のものが多かったのですが、
これはオーソドックスな箱型です。
コンパクトだし、評判も結構いいようなので、買うならこれかなー、と考えておりました。

別にアクティブスピーカーにこだわっているわけではなく、
普通のパッシブスピーカーでもよいのですが(圧倒的に選択の幅が広がりますし)、
ネックとなるのがアンプ。
まさか通常のフルサイズのプリメインアンプを使うわけにはいかないので、
自ずとコンパクトなD級アンプが中心となってしまいます。
まず思いついたのが、NuForceのICON-AMPです。


デスクトップ用途に特化していますし、モデルチェンジをしてスピーカー端子が通常のスクリュー端子となり、
以前のように専用スピーカーケーブルを使わなくともよくなりました。パワーもアップ。
しかし、スピーカーの使用頻度を考えると少々値段が張ります。
ケンウッドのKAF-A55なら多少安いですが、大した変りがありません。
ムジカのアナログアンプにはかなり興味があるものの、価格がちょっと、ね。

メーカー製のアンプにばかり目がいっていて気がつかなかったのですが、
Tripath製のデジタルアンプICを使った中華製のデジタルアンプというのが売られていて
マニアの間で評判になっているらしいということを知りました。
調べてみると、5000円を切る価格で売られており、
ブラインドテストでは某高級アンプよりも評価が高かったという噂もあったりして。
このぐらいの価格なら、仮に失敗してもあまり惜しくないですね。
これにしてみようかな、と考えていた折、
ステレオという昔からあるオーディオ雑誌の広告を見ていたら、
なんと付録にラックスマンとの共同企画によるオリジナルデジタルアンプがつくらしいということを知りました。
雑誌の価格は2800円。
これには伏線があります。
昨年の夏、ステレオ誌にフォステクス製の6.5cmスピーカーユニットが付録でつきました。
ステレオ誌としては初めての試みだったようですが、これが大当たり。
ステレオ誌の売り上げ記録をたたき出したようです。
味を占めたステレオ誌は今年の夏も付録を付けました。
今年は完成品のスピーカーユニットではなく、8cmのスピーカーユニットキットでした。
完成品ではないものの、何か所かを付属のボンドで接着するだけ(この「だけ」がかなり曲者だったようですが)というものでした。
2匹目のドジョウはこれまた大当たりで、昨年売り上げ記録を上回ったとのこと。
もちろんユニットだけではスピーカーとしては使えませんので、
箱、エンクロージャーを自作することが前提となります。
スピーカーユニットを梱包していた段ボールが動作確認用のエンクロージャーになるという工夫もされていましたが、それはあくまで確認用。
ちゃんとしたエンクロージャーを自分で作らなければいけません。
しかし、スピーカーの自作なんて初めてという人が大部分でしたので、
自分でエンクロージャーの材料を調達するのもなかなか難しかったようです。
それで今年は、付録のユニット用のエンクロージャーキットを、ステレオ誌を出している音楽之友社がムック形式で発売しました。
作り方が詳しく載っている本というか雑誌がついていますが、値段は5000円とまずまずのお値段。
8000円弱でスピーカーがペアで作れますが、いまや2WAYのメーカー製のスピーカーがペア1万円ほどで手に入るご時世。
単にスピーカーが欲しいなら、買った方が効率的かも。
と思ったら、そのムック仕様のエンクロージャーの完成品をスピーカーユニットを作ったフォステクスがこっそりと売り出していたではありませんか!


フォステクスのネットショップでしか買えないようですが、価格はなんと1台1470円。
2台分でも3000円弱ですから、自作にこだわらない人にはとってもお得。
やはり人気のようで、初回分はすでに売り切れで入荷待ちのようです。

さて、スピーカーは出来たがスピーカーだけでは音は鳴らないので、
「アンプも欲しい」という要望が多かったのでしょう。
夏ではなく正月にアンプが雑誌の付録として付くようになった、そんな風に推測しています。

前置きが長くなりましたが、この広告を見て考えました。
いくら雑誌の付録なので安くできるとはいえ、雑誌込みで2800円とは安すぎます。
デジタルアンプICにはSTマイクロ社のTDA7491HVが選ばれましたが、
このデジタルアンプICを使ったアンプのキットが4000円ほどで売られています。
キットですのでもちろん自分で組み立てる必要があります。
部品数は少なくなっているとはいえ、当然はんだ付けは必要です。
もちろんケースはおろかボリューム、端子類は一切ありません。
同じ自作とはいっても、ボンド付けだけのスピーカーユニットキットとは訳が違うわけで、
一体どうなってどうなっているのだろう、まさかはんだ付けが必要なものを
雑誌の付録にするわけはないし、と思っていました。

(長くなったので、次回に続く。)