夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

フロクのアンプ(その2)

2011-12-18 06:12:48 | オーディオ
しばらくしたら付録の内容が明らかになりました。
付録のデジタルアンプの実物がこれ。


そうか、自作が必要だったのはアンプの基板の方ではなくケースの方なわけね。
アンプの自作をしたことがある人はスピーカーの自作をしたことがある人より
さらに2桁ぐらい数が少ない(と思う)ので、ボリュームも端子類もすでにセットされた状態で
ACアダプターまでちゃんと付属され、とりあえずスピーカーケーブルでつなげば音が鳴るという完成品の状態になっているのは、賢明な判断ですね。
ただ、基盤のままでは使えませんから、付属のカバーと足を取り付けた状態がこれ。


うぅむ。
これでは静電シールドどころか埃よけにすらならない。
PCだとベアボーンキットというものがありますが、あれは一応ケースがあるわけで、
このむき出し感は、カウルを外したレーシングマシンというよりは、
しょっちゅういじくり回すのでケース開けっぱなしのマニアのPCのような状態です。
まあ、これがコストの限界なのでしょう。

さて、十分に安いとはいえ、機能的に不十分(ケースがない)なものを買う気にはちょっとなれません。
これなら例の中華製アンプの方がいいです。
そんなことで購入を躊躇しているときに、アンプの付録が付く前の号のステレオ誌を立ち読みしていると、
その付録アンプの試作品の試聴の様子が記事になっていました。
ケーブルの自作などをよくやっているオーディオ評論家が試聴をしており、
「音は3万円クラス」みたいな記事になっておりました。
来月号の宣伝記事ですから、話半分ですね。
それはいいとして、そのなかで雑誌が出るのと同時に付録アンプ用のケースが池田工業という会社から発売されるとありました。
この会社、耳慣れないので調べてみるといろいろ作っている会社なのですが、
コンシューマー用としてはこんなものを作っておりました。


その名も「iHorn」(「アイホルン」と読むらしい)。
iPhoneのスピーカーはあのサイズとしては結構よい音がするので、
こうしたスタンド兼用のメガホンみたいなものもなかなか面白いです。
超ミニミニのバックロードホーンですから。


さて、アンプ用のケースに話を戻すと、
そのケースの試作品の写真も載っていましたが、アルミ製でなかなかかっこいい。
ボリュームも付属のプラスチック製の交換用にアルミ製のノブがセットになっています。
ただカバーが透明のアクリル製なので、製品版ではぜひアルミ製になってほしいです。
試聴記事でも、やっぱりシールドケースの方がよいと書いてありました(当たり前だ)。

そこで気になるのは価格です。
iHornは、バックロードホーンの形状がかなり複雑なこともあって、結構いいお値段がします。
アンプのケースの場合、どう見ても足つきの四角い箱ですので、
この会社で出しているアルミ製のiPhoneスタンド(スタンド以外の機能なし)並みで
3000円ぐらいだとうれしいのですが。

このアルミ製のケースが出ると分かったので、安心して雑誌の予約を入れました。
音出しをして、よければケースを買えばいいです。
しかし、ここで肝心なことを思い出しました。
このアンプにつなぐスピーカーは?
GX100?ご冗談でしょう。
付録アンプの出力は5W+5Wです。
それこそ安くあげるのに自作も考えましたが、意外と安くならない。
自作は嫌いではありませんが、コスト的にメリットがないとあまり意味がないような。
アンプの問題があったのであまり真剣に考えていなかったデスクトップ用のパッシブスピーカーの候補をこの際考えてみました。

置き場所の制約があるので、フルレンジでもいいのでなるべく小さいものをと探しましたが、
評判がいいもので幅が15cm以下のものというのは、それほど多くありません。
それにアンプがそもそもおまけなので、値段的に釣り合わないとこのアンプにした意味がありません。
そうなるとサラウンド用かミニコンポ用のスピーカーから選ぶようになります。
ミニコンポ用だとデノンのSC-M37かケンウッドのLS-K711あたりでしょうか。
このあたりだとペア1万円程度で買えます。ほんとスピーカーを自作するのが嫌になる価格です。
もともとサラウンドのリア用ですが、ピュア用にも使えるクオリティのものとなると、
パイオニアのS-31B-LRか、最近出たDALIのZENSOR1あたりですかね。

さらに置く場所が問題です。
通常はスピーカーを液晶モニターの両脇に置きますが、
現在4:3の16インチの液晶モニターに脇に幅8cmのMediaMateⅡを置くのが精いっぱい。
次のPCの更新時期には10年近く使っている液晶モニターも併せて更新する予定なので、
サイズが23インチワイドになってしまい、液晶モニターの両脇に置くのはますます難しくなります。
そこで液晶モニターを手前において、奥にデスクトップ用のスピーカースタンドにスピーカーを乗せることも考えましたが、
液晶モニターにスピーカーがかぶってしまい、どうもうまくいかない。
PCデスク自体をもっと幅の広いものに変えればいいのですが、
現在使用中のPCデスクは結構気にいっているのと、
そもそもこの狭いたんす部屋兼PCルームにはこのPCデスク以上大きいものを置きようがない。
そうなると、デスクトップにスピーカーを置くのはあきらめて、
PCデスクの両脇にスリムなスピーカースタンドを置いて、そこにスピーカーを置くしかないようです。
普通のスピーカースタンドでは邪魔なので、1本脚のスタンドかなと思ったところで、ふと気がつきました。
そういえば、そんなスピーカーがすでに家にあるじゃないか、と。
居間でサラウンドリアに使っているヤマハのNS-10MMTです。


専用のスピーカースタンドに設置してあります。
このスピーカー、テンモニの愛称で親しまれたNS-10Mのミニ版かつシアター用です。
NS-10Mにはそのミニ版としてNS-10MMというスピーカーがありました。
NS-10MのサイズがW215 mm×H382 mm×D199mmというサイズですが、
NS-10MMのほうはW107mm×H191mm×D140mmと奥行き以外は、ちょうど半分のサイズです。
NS-10Mと同様に密閉式ですが、MMのほうは防磁型です。
最初のMはモニターのM、次のMはミニのMのようです。
NS-10Sにはいろいろと派生機種がありましたが、
その中にシアター用のNS-10MTという機種がありました。


TはTheaterのTのようです。
これはシアター用ということで、もちろん防磁型でしたが、
密閉式ではなくバスレフ式で、バスレフポートはフロントにありました。
さらにNS-10MMTはその名の示すように、NS-10MMをシアター用にしたもので
防磁型のNS-10MMをバスレフ型にしたものです。
パッシブ2WAYスピーカーとしては最小の部類に入るので、
さすがにバスレフポートはフロントに付けられず、リアについています。
奥行きは変わっていないので、ほんとうに無理やり穴をあけた感じですね。

このスピーカーは結婚した当時最初に組んだサラウンドシステム用に買ったものです。
定価はペアで18900円でしたが、実売はもっと安く1万円強で買った記憶があります。
現在ではこのサイズで2WAYスピーカーはさすがにないですね。
ヤマハでもこの価格帯のスピーカーを現在も販売していますが、
2WAYではなく、フルレンジ2発という構成になっています。
以前のシステムでは、AVアンプにオートキャブリレーション機能がなかったのと、
スピーカーに付属していたスピーカーケーブルがあまりにも細くて、どうも断線していたらしく、
ほとんど音量がとれていない状態で、スピーカーとしてほとんど役に立っていませんでした。
AVアンプを今のソニーに替えてからは、マイクを使ってのオートキャブリレーション機能と
AVアンプを替えたときにスピーカーケーブルもベルデンに替えたおかげで、
やっと音が出ているのが確認できるようになりました。
しかし、です。テレビがリビングにあるためサラウンドは稼働率が極端に低く、
月に1度使うかどうか、という状態にあります。
そんな買って10年まともに使われたことのないNS-10MMTをPCオーディオ用に使ったれ、ということです。
サラウンドリア用のスピーカーがなくなるので、5.1チャンネルではなく3.1チャンネルになりますが、
音楽ソフトを見ることがほとんどなので、もともとあまりリアスピーカーの役割は大きくないので、
ほとんど問題がありません。なにせ、追加費用はスピーカーについてはなし!

野望としては、もう少し広い部屋に住みかえられたなら、
現在テレビの脇にあるGX100をパソコン部屋に移動し、
完全なピュア用として使うつもりです。
そのときはちゃんとしたプリメインアンプでGX100を鳴らしてやるつもりです。
NS-10MMTはサラウンドリア用に戻してもいいですし、そのままサブ用で使ってもいいです。

それまでのつなぎとして、雑誌の付録のLXA-OT1というアンプで
NS-10MMTという2WAY最小クラスのスピーカーを鳴らすというのは、非常におもしろそうです。
少なくともMediaMateⅡよりはいいと思うのですが…
果たしてどうなるでしょうか?久しぶりにワクワクします。

(つづく。)