友愛労働歴史館の解説員便り

当館は2009年8月で一時休館いたしました。しかし資料の収集・研究、PR活動等は継続します。再開は2012年8月1日!

永井柳太郎とユニテリアン!

2010-03-08 15:03:23 | Weblog
●ユニテリアン関連資料を購入!
 展示会活動を休止中の友愛労働歴史館は現在、資料の収集管理・調査研究に取り組んでいますが、その一環として社会運動資料、特にユニテリアンゆかりの社会運動資料の収集を行っています。
 2月から3月にかけ下記の書籍を購入いたしましたので、紹介いたします。なお、フェノロサは明治期に日本の美術を再発掘したユニテリアンの東洋美術史家、金子堅太郎はユニテリアンを日本に招聘した明治政府の高官、海老名弾正は自由主義神学の代表的指導者、そして永井柳太郎は早稲田大学で教鞭をとった後、政治家として活躍したユニテリアンです。
 沖野岩三郎は一時、惟一館でユニテリアン牧師として活躍し、大逆事件の大石誠之助をモデルにした小説「宿命」で作家デビューしています。吉屋信子『自伝的女流文壇史』には、ユニテリアン教会・惟一館ゆかりの作家である大橋房子(ささきふさ)が登場します。
 ここで興味深いのは永井柳太郎とユニテリアンの関係です。永井は今日、民政党幹事長や各大臣を歴任した大物政治家として知られていますが、同時に彼は同志社出身のクリスチャンであり、ユニテリアンの大学である英国マンチェスター・カレッジで学んだユニテリアンであるということです。彼のクリスチャン、ユニテリアンとしての側面は、一度しっかりと検証されるべきでしょう。
                 <購入書籍資料>
 『アーネスト・F・フェノロサ文書集成』(上)、『アーネスト・F・フェノロサ文書集成』(下)、『孤独な帝国―日本の1920年代』(P・クローデル著)、『沖野岩三郎伝』(関根進著)、『日露戦争外交秘話』(金子堅太郎著)、『帝国憲法制定の精神』(金子堅太郎著)、『自伝的女流文壇史』(吉屋信子著)、『日本の説教1 海老名弾正』(海老名弾正著)、『海老名弾正』(岩井文男著)、『父 海老名弾正』(大下あや著)、『海老名弾正の政治思想』(吉馴明子著)、『近代日本のリベラリズムー河合栄治郎と永井柳太郎の理念をめぐって』(岩本典隆著)、DVD『賀川豊彦とその時代』。
                                   以上