友愛労働歴史館の解説員便り

当館は2009年8月で一時休館いたしました。しかし資料の収集・研究、PR活動等は継続します。再開は2012年8月1日!

武藤光朗氏と「友愛社会主義」!

2009-07-25 14:12:50 | Weblog
●武藤光朗氏逝去から11年!
 今から11年前の1998年7月25日、元民社研議長・武藤光朗氏が逝去されました。昨年9月22日の本ブログで武藤光朗氏について、「中央大学教授・早稲田大学客員教授などを歴任し、哲学者ヤスパースの研究で知られていました。民社研議長の他、インドシナ難民連帯委員会会長なども歴任し、知る人ぞ知る研究・発言・行動の人でした。著書として『経済学史の哲学』など経済哲学三部作、『社会主義と実存哲学』、『現代日本の挫折と超越―友愛哲学の研究―』などがあります。武藤氏は実存哲学に立った民主社会主義論を展開し、旧民社党・同盟関係者や学生、若者に一定の影響力を持った学者でした。晩年は余り一般的ではない「社会思想家」という肩書きを好んで使っていましたが、私はそこに研究し、発言し、行動する武藤光朗氏の矜持を見る思いがしたものです」と書きました。
 ところで今年は鳩山由紀夫氏の民主党代表就任により、「友愛」という言葉が注目されています。武藤光朗氏もしばしば「友愛」に言及されていましたし、日本の政治風土の中で「民主社会主義」が定着しないことを憂い、晩年は「友愛社会主義」という言葉を提唱されていました。
 毎年、7月が来ると友愛会館地下1階の居酒屋で、武藤光朗先生や民社研事務局の浜田さんらとお酒を酌み交わしたことを思い出します。
 
                         以上


『惟一館竣工の記録 先進学院要覧』を翻訳中!

2009-07-21 15:01:25 | Weblog
●惟一館ホールの標語は「至誠 正義 雍穆」!
 先日、ユニテリアンと日本の仏教との関連について調査・研究されているハワイ大学の先生が、当歴史館を訪問されました。
 その折、ユニテリアン教会・惟一館の竣工式(明治27年3月25日)の絵葉書や『惟一館竣工の記録 先進学院要覧1893~1894』のデーターをいただきました。何れも米国・ハーバード大学図書館に保存されているもののPDFデータです。
 現在、当歴史館の登録英語ボランティア(間宮繁子氏)の協力を得て翻訳中ですが、興味深い点がいくつもあります。例えば惟一館竣工式に久米邦武(「宗教と歴史の関係」)や福沢諭吉(「現代の道徳の必要性」)が祝辞を寄せていることです。⇒友愛会歴史研究HP http://www15.ocn.ne.jp/~uirekisi/12.html
 また、今まで分からなかったことが判明しました。惟一館ホールに「惟一館」の額が掲示されていますが、これを揮毫したのが副島種臣伯爵(佐賀藩士、外務卿・内相など。伯爵)であることが、クレイ・マッコーレイ牧師の報告に記されていました。
 また、惟一館の標語として「至誠・正義・雍穆」が掲げられていましたが、最後の「雍穆(ようぼく)」が読めませんでした。しかし、今回の『惟一館竣工の記録』により「雍穆=平和」と記されていることが判明いたしました。
 同書の内容は翻訳が完了次第、順次、友愛労働歴史館HPその他に掲載いたします。
                              以上

公開講演会「友愛の理念」のご案内、7月17日14:00~!

2009-07-11 16:25:20 | Weblog
■いま「友愛」を考える!
 友愛労働歴史館は7月17日(金)14時から、千葉大学法経学部教授・同公共哲学センター長の小林正弥教授をお招きし、「友愛の理念ーその歴史と今日的意義」をテーマに公開講演会を開催いたします。
 以下のチラシを関係各位へ配布し、ご案内をしているところです。関心のある方のご参加をお待ちします。友愛労働歴史館までメールで申し込んでください。
     友愛労働歴史館 yuai@yuairodorekishikan.jp

<友愛労働歴史館からのお知らせ>

公開講演会「友愛の理念ーその歴史と今日的意義」のご案内

 大正元年の友愛会から今日の労働運動まで受け継がれてきた「友愛」の理念は、いま鳩山由紀夫民主党代表の「友愛社会の日本」提唱や「賀川豊彦献身100年」記念行事の展開などにより関心を集めています。
 「友愛」は220年前のフランス革命で謳われた「自由・平等・友愛」で知られており、フランス国旗の三色「青(自由)・白(平等)・赤(友愛)」にシンボル化されています。しかし、「友愛」について、分かるようで分からない言葉、ピンとこないとの声もあります。
 そこで当館では第4回公開講演会のテーマに「友愛」を取り上げ、千葉大学法経学部教授で同公共哲学センター長の小林正弥教授をお招きし、「友愛の理念ーその歴史と今日的意義」のテーマでご講演をいただくことになりました。ぜひご参加いただきますようご案内いたします。
 なお、会場の定員の関係もあり、講演会への参加を希望される方は、7月10日までに当歴史館へEメールか電話でお申し込みをお願いいたします。
 
<友愛労働歴史館第4回公開講演会>
 と き:2009年7月17日(金)14:00~15:30(予定)
 ところ:友愛会館1階 A会議室   〒105-0014 東京都港区芝2-20-12
 テーマ:「友愛の理念ーその歴史と今日的意義」
 講 師:小林正弥(こばやし まさや) 千葉大学教授・同公共哲学センター長
 その他:参加費無料。希望者はメールか電話で7月10日(金)までに友愛労働歴
     史館へ申込みをお願いいたします。
     なお、開催中の特別展「賀川豊彦と労働運動」展を併せてご覧下さい。

<特別展「賀川豊彦と労働運動」展>
 と き:2009年4月2日(木)~2009年8月4日(火)
     (開館は原則平日10:00~17:00、予約あれば休・祝日、時間外もOK)
 ところ:友愛労働歴史館(友愛会館6階)
 展 示:賀川豊彦写真、色紙、著書、他
 その他:入館無料。解説員が案内。なお、専従者不在のため要予約
   
    友愛労働歴史館 〒105-0014 東京都港区芝2-20-12 ℡050-3473-5325  
     Eメール yuai@yuairodorekishikan.jp HP http://www.yuairodorekishikan.jp/