友愛労働歴史館の解説員便り

当館は2009年8月で一時休館いたしました。しかし資料の収集・研究、PR活動等は継続します。再開は2012年8月1日!

友愛労働歴史館の2009年を振り返って!

2009-12-22 15:47:24 | Weblog
●「福沢諭吉」展、「賀川豊彦」を開催!
 今年の友愛労働歴史館は展示会活動として、①常設展「日本の労働運動-福沢諭吉と友愛会の精神」展(1月8日~3月26日)、②特別展「賀川豊彦と労働運動」展(4月2日~8月4日)を開催しました。
 「福沢諭吉」展は今春、慶應義塾開校150周年を記念して東京・上野の国立博物館で開かれた「福沢諭吉」展を意識したもの。福沢が初期のユニテリアン・ミッションを支えたことで、結果として日本に社会主義運動、労働運動が誕生し、発展してきたことを解説したものです。
 また、「賀川豊彦と労働運動」展は今年、東京・神戸を中心に展開された「賀川豊彦献身100年記念事業」をサポートするため勝手連的に開催したもの。大正期の労働運動理論をリードした「賀川イズム」を読み解き、それを「労働者の自由な意思による労働組合、産業民主主義、プロレタリア独裁批判」として再発信したものです。
 この二つの展示会をもって友愛労働歴史館の展示会活動は休会となり、再開は2012年8月1日となります。
●小論「鈴木文治・松岡駒吉のメッセージ」、「友愛会から100年」を発表!
 友愛労働歴史館解説員の仕事は展示会活動以外に資料の収集・管理があり、また調査・研究、情報発信・論文執筆などがあります。
 2009年中に「友愛労働歴史館解説員 間宮悠紀雄」名で発表した小論文は、「友愛労働歴史館資料から読み解くー鈴木文治・松岡駒吉のメッセージ」(『青淵』3月号:財団法人渋沢栄一記念財団発行)、「労働運動の黎明 友愛会から100年―その略史と先達者のメッセージ」(『JP総研リサーチ』9月号:日本郵政グループ労働組合・JP総合研究所発行)の2本でした。
 この他、政策研究フォーラム『改革者』の「ロシアン・ルーレット」に、①「未来をひらく『福沢諭吉』展に欠けているもの」、②「J・コンドルの復活」、③「惟一館の『至誠・正義・雍穆』を読む」の3本を、「友愛労働歴史館解説員 間宮悠紀雄」名で掲載いたしました。
 私は現場労働者上がりの元労組書記。研究者でもない一介の労組OBの論文ですから内容は保証できませんが、「先達者のメッセージを読み解き、再発信」することを心がけ、微力を尽くしています。ご一読いただければ幸いです。
●歴史館解説員から同事務局長へ降格!
 友愛労働歴史館が2006年10月に仮オープンして以来、私は「友愛労働歴史館解説員」の肩書きで活動してきました。しかし、展示会活動が2009年8月に休会した以上、いつまでも「解説員」の肩書きを利用することはできません。
 そこで10月から「友愛労働歴史館事務局長」の肩書きを新たに使い、新友愛労働歴史館オープンへ向けた準備に取り組んでいます。「事務局長」といえば聞こえは良いのですが、私の理解は「気楽で楽しい解説員から、不自由な事務局長へ降格」というところです。
 安部磯雄先生没後60年の2009年を終えるに当たり、本ブログをご覧いただいた皆様に感謝いたします。
                             以上

小論「友愛会創立とそれを支えた人々」について!

2009-12-10 14:07:18 | Weblog
●「友愛会歴史研究」HPに小論を掲載、12月10日!
 日本の労働運動の源流とされる友愛会が創立されたのは大正元(1926)年8月1日。創立したのは鈴木文治であり、彼を支え、後の総同盟(現在の連合)へと発展させたのが松岡駒吉(総同盟第二代会長、衆議院議長)や西尾末広(総同盟主事、民社党委員長)らです。
 小論「友愛会創立とそれを支えた人々」は、戦前の労働運動と友愛会の創立、鈴木・松岡・西尾という3名の労働運動リーダーのメッセージを記述し、それを読み解くことの重要性を述べています。
 関心のある方はHP「友愛会歴史研究」http://www15.ocn.ne.jp/~uirekisi/にアクセスしてみてください。
                              以上

社会民衆党結党から83年、12月5日!

2009-12-03 15:25:53 | Weblog
●大正15年から続く政党と労働組合の支持・協力関係!
 2009年12月5日は、社会民衆党結成から83年目の記念日となります。大正15(1926)12月5日、安部磯雄、片山哲、鈴木文治、西尾末広らにより社会民衆党が結成され、その流れは社会大衆党(戦前)、日本社会党・民社党(戦後)を経て、現在の民主党へと続いています(民主党の中の旧民社党系グループ。民社協会)。
 社会民衆党は国民政党を標榜した無産政党であり、支持母体として当時の労働組合のナショナル・センター、総同盟がありました。
 現在、中央労働団体の連合は民主党を支えていますが、これは大正15年の社会民衆党・総同盟以来の支持・協力関係が続いていることを意味しています。HP「友愛会歴史研究」http://www15.ocn.ne.jp/~uirekisi/に資料「社会民衆党結成と主な人々」を掲載いたしました。
                              以上