友愛労働歴史館の解説員便り

当館は2009年8月で一時休館いたしました。しかし資料の収集・研究、PR活動等は継続します。再開は2012年8月1日!

1月からの常設展は「福沢諭吉と友愛会の精神」展!

2008-12-22 16:45:45 | Weblog
◇常設展「日本の労働運動(戦前)と友愛会・総同盟」展は1月8日~3月26日!

 友愛労働歴史館の展示会活動は、常設展と特別展です。2008年は常設展「日本の労働運動(戦前)-新渡戸稲造、吉野作造らはなぜ、労働会館建設を支えたのか」(1月~3月)、特別展「労働組合主義の確立者ー松岡駒吉」(4月~8月)、特別展「民社党の35年ー100年余の民主社会主義の運動の中で」(9月~12月)でした。
 2009年は常設展「日本の労働運動(戦前)-福沢諭吉と友愛会の精神」(1月~3月)、特別展「賀川豊彦と労働運動ー献身100年」(4月~8月)を予定しています(9月以降は新友愛会館建設のための休館)。
 そこで1月8日からの常設展「福沢諭吉と友愛会の精神」展の案内を下記に掲載いたします。

    「日本の労働運動(戦前)と友愛会・総同盟」展
        -福沢諭吉と友愛会の精神―

 今回の常設展は「福沢諭吉と友愛会の精神」を特別テーマとし、解説を行います。福沢諭吉(慶応義塾創立者)が明治32年にまとめた「修身要領」は当時の日本社会に大きな影響を与えますが、そこで打ち出された独立自尊の考えは、友愛会創設者・鈴木文治を介して友愛会・総同盟にも継承されています。本特別展では福沢諭吉と友愛会精神の関係について、必要な解説を行います。
 日本の労働運動は、明治維新以降の近代産業の勃興とともに誕生しますが、今日まで続く労働運動の源流となったのは、大正元年に東京芝区のユニテリアン教会・惟一館(現・友愛会館)で鈴木文治らにより結成された友愛会です。友愛会が掲げる人間解放、人格承認の活動は当時の労働者に支持され、組織は拡大していきました。大正10年には総同盟と改称します。
 総同盟は大正10年の三菱・川崎大争議、昭和2年の野田醤油争議などを経験し、また大正14年には評議会の第一次分裂などがありましたが、一貫して日本労働運動の主流としての地位を確保していました。昭和15年7月、政府の圧力により解散に追い込まれますが、最後まで労働組合主義の旗を掲げて苦闘した友愛会・総同盟の理念と運動は、現在の連合に引き継がれています。
 当館ではこの戦前期労働運動について、友愛会・総同盟を中心とする常設展示を行っており、今回は①「日本の労働運動(戦前)」、②「友愛会を創り、支えた人々」、③「戦前の無産政党運動」、④ユニテリアン教会・惟一館と日本の社会運動、⑤「福沢諭吉と友愛会の精神」、⑥「いま読み解く先達者のメッセージ」の六部構成となっています。
 今回の展示では特に福沢諭吉とユニテリアンとの関係や、福沢の「独立自尊」に友愛会創設者・鈴木文治が大いに共鳴したいたことなどを検証します。この常設展で先達者たちのメッセージを読み取っていただければ幸いです。

 <「日本の労働運動(戦前)と友愛会・総同盟―福沢諭吉と友愛会の精神>
 と き 2009年1月8日(木)~3月26日(木)10時~17時(土日・祝日は休)
 ところ 友愛労働歴史館(友愛会館6階)
 その他 入館無料(事前相談により時間外、休日も見学可)
   
 友愛労働歴史館  〒105-0014 東京都港区芝2-20-12 財団法人日本労働会館内
℡050-3473-5325、労使研℡/Fax03-3453-5386/03-3451-1710
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