友愛労働歴史館の解説員便り

当館は2009年8月で一時休館いたしました。しかし資料の収集・研究、PR活動等は継続します。再開は2012年8月1日!

「日本の労働運動(戦前)と友愛会・総同盟」展開催中!

2007-03-19 19:01:02 | Weblog
 友愛労働歴史館は3月15日から常設展「日本の労働運動(戦前)と友愛会・総同盟」展を開催しています。以下に案内を掲載いたします。
 
 友愛労働歴史館常設展のご案内

    「日本の労働運動(戦前)と友愛会・総同盟」展

 明治維新以降の近代産業の勃興とともに誕生してきた日本の労働運動は、明治30(1897)年の高野房太郎らによる労働組合期成会結成をもって嚆矢としますが、明治33年頃には政府の圧力によりほぼ壊滅してしまいます。
 このため今日まで続く労働運動は、大正元年に結成された友愛会をその出発点としています。友愛会は同年8月1日、東京芝区三田四国町のユニテリアン教会・惟一館(現・友愛会館)において、鈴木文治らにより結成されました。鈴木は当時、統一基督教弘道会(ユニテリアン教会)幹事で、キリスト教人道主義に基づく労働運動をスタートさせました。
 友愛会が掲げる人間解放、人格承認の活動は当時の労働者に支持され、組織は拡大していきました。大正10年には総同盟と改称し、名実伴う中央労働団体として発展していきます。総同盟は大正10年の三菱・川崎大争議、昭和3年の野田醤油争議などを経験し、また大正14年には評議会の第一次分裂、大正15(昭和元)年には組合同盟の第二次分裂などがありましたが、一貫して日本労働運動の主流としての地位を確保していました。
 昭和15(1940)年7月、政府の圧力により遂に自主解散に追い込まれますが、最後まで労働組合主義の旗を掲げて苦闘した友愛会・総同盟の理念と運動は、戦後の総同盟・全労会議・同盟を経て現在の連合(日本労働組合総連合会)に引き継がれています。
 友愛労働歴史館の常設展示は、この戦前期労働運動について、友愛会・総同盟を中心とする展示・解説を行っています。また、労働運動と密接な関係を持ち続けた戦前期の無産政党運動(社会主義運動)についても解説を行っています。
 常設展示は第一部「日本の労働運動(戦前)」、第二部「友愛会を創り、支えた人々」、第三部「戦前の無産政党―労働運動との関連の中で」、第四部「ユニテリアン教会・惟一館と日本の社会運動」、第五部「いま読み解く先達者のメッセージ」の5つに分かれています。
 この常設展で友愛会・総同盟を中心とする日本の労働運動について理解を深めていただき、また先達者たちが発したメッセージを読み取っていただければ幸いです。

   <「日本の労働運動(戦前)と友愛会・総同盟」展>
  
    と き 2007年3月15日(木)~2007年9月28日(金)
        (開館は月曜日~金曜日の10時~16時、土日・祝日は休)
    ところ 友愛労働歴史館(友愛会館6階)
    その他 入館無料(できました事前に連絡を)
   
    友愛労働歴史館 〒105-0014 東京都港区芝2-20-12 
            財団法人日本労働会館内
            ℡050-3473-5325、
            労使研℡/Fax03-3453-5386/03-3451-1710
            Eメール    yuai@yuairodorekishikan.jp
            ホームページ http://www.yuairodorekishikan.jp/
                                   以上