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大熊正二、悲願の初防衛から40年

 今から40年前の今日80年7月28日に蔵前国技館で行われたWB
Cフライ級タイトルマッチで王者の大熊正二は、挑戦者5位の金
性俊に2-1の判定勝ちで悲願の初防衛に成功した。

 試合は大熊がスロースターターの金相手に優勢に試合を進め
度々クリーンヒットを打ち込むものの後続打が打てずに持て余
し気味で試合が進んでいたのだが、終盤王者が目尻の古傷をカ
ットして出血し始めた途端に金が元気になって猛反撃しヒヤリ
とする展開になる。

 それでも何とか判定に持ち込んで2-1の僅差の判定で大熊が
勝ったわけだが、思えば前回タイトルを奪取した時には初防衛
に失敗しているだけに初防衛戦のプレッシャーの大変さを実感
するものだった。

 2ヶ月前の5月18日にソウルで朴賛希をKOして5年4か月ぶりに
タイトルを奪回した大熊だったが挑戦する時、3ヶ月以内に初防
衛を行い勝てば再び3ヶ月以内に朴と再戦を行うという契約を結
んでいた。

 前回タイトル奪取後の3ヶ月後に行われた初防衛戦で僅差の判
定で敗れた大熊にとって防衛は悲願だった事から、初防衛戦の相
手には1月にWBC:Jフライ級タイトルを失った後フライ級に上げて
1分1敗のランキング5位の金を選んだのだ。

 金には3年前の12月に対戦し1Rに不覚のダウンを喫したのだが、
徐々にペースを取り戻した大熊が判定勝ちし前年 触沢公男に逆転
KO負けした再起戦を飾る事に。

 つまり手の内を知っており下り坂のキャリアの挑戦者を選んだ
わけだから何が何でも初防衛に成功するという形だったので敵地
ソウルでKO勝ちして返り咲いた事もあり、鮮やかなKO防衛を期
待されての初防衛戦だったのだが意外にも手こずり終盤はヒヤッ
としたものだ。

 苦戦の原因として短いインターバルでの試合だった事もあり、
練習でオーバーワークになっていたらしい。

 しかも挑戦者は待機型だった事もあり強引に攻めに行くと前戦
でダウンを喰った事が頭にあったのかもしれないし、これこそが
初防衛のプレッシャーという事になるのではないか。

 日本ボクシングの世界王者は初代の白井義男から92人もの王者
がいるのだが1度も防衛できないままだったのは海老原博幸から始
まり23人いるのだから意外に難しいし、特に大熊の頃は暫定やスー
パー王者はないし統括団体もWBAとWBCの2つだったので初防衛の
プレッシャーも今以上に凄いものと考えると‘生き残れた’という事
になるのかもしれない。

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