山中、6度目の防衛=長谷川は3階級制覇ならず―ボクシング(時事通信) - goo ニュース
今日 大阪城ホールで行われたボクシングのW世界戦でWBCバン
タム級王者・山中慎介は9Rに左ボディで4度目のダウンを奪って
TKOで快勝したのに対し、3階級制覇を狙った長谷川穂積はIBF:
Sバンタム級王者のキコ・マルチネスに7RTKO負けしタイトル奪取
ならず日本人サウスポーが明暗を分ける形となった。
メインの山中はベルギー初の世界王者を目指す3位のシュテ
ファーヌ・ジャモエと対戦し1Rから優勢に試合を進め2Rに早くも
左でダウンを奪うと打たれ強いジャモエに手こずりながらもボ
ディ攻撃で足を止め、8Rにボディブローと顔面への左ストレート
で2度のダウンを奪い9Rにボディブローで4度目のダウンを奪った
ところでレフェリーがストップした。
一方の長谷川だが試合前に‘KOには拘らない’とコメントして
いたのを聞いてホッとしていたし、1Rの2分過ぎぐらいまでスピー
ドを生かしたボクシングを見せていた。
ところが残り1分から打ち合いに応じ2Rにロープに詰まって連打を
浴びダウンを奪われる。
何とか立って凌ぎきった3R以降は長谷川がボディを中心に攻め
ペースを奪い返しかけたものの4R終盤にバッティングで左目周辺を
カット。
これで距離感が狂ったか王者のプレッシャーに押され始め、6Rに
ブレイクがかかっていたタイミングでパンチを貰い、王者が減点さ
れたもののダメージが残った形で7Rに打ち合いに巻き込まれて左
フックのカウンターでダウン。
何とか立ち上がったものの再び左フックでダウンを喫しレフェリー
ストップとなった。
長谷川が勝つには足を使ってマルチネスの突進を捌きながらカウ
ンターを打ち込んでポイントをピックアップしていくべきだった
にも拘わらず、フェザー級時代のブルゴス戦やゴンサレス戦のよ
うにムキになって打ち合う悪癖が再び出てしまった形だ。
性格的なものか足が全盛時のように動けなかったのかは今の
ところ不明だが、こういう戦いしかできないようであれば仮に
違う王者に勝っても防衛を続けるのは難しいだろう。
正直言って山中のKO防衛も長谷川が負けた事で今ひとつ喜びに
浸れない夜となった。