ウルトラヒーローの必殺技の中で最も強力な技は代償としてエネ
ルギーの消耗が激しいというケースがある。
当時の文献によればウルトラマンのスペシウム光線をカラータイ
マーが点滅し始めて使用すると通常残り1分が30秒になるというく
だりがあったし、セブンがガッツ星人編で早めにワイドショットを
使用したのでエネルギー消耗が激しく最終的にエネルギー切れに追
い込まれた。
またミラーマンではエネルギー時限爆弾を体内に仕掛けられた事
から、最も強力な武器・シルバークロスを使う事をためらうという
描写が印象的だった。
さてウルトラマンネクサスではTLTが姫矢准を捕獲して姫矢から
ウルトラマンの光を奪った事でウルトラマンがジュネッスにタイプ
チェンジできなくなった一方で、ナイトレーダーはウルトラマンの
必殺技であるオーバー・レイ・シュトロームと同様の武器ウルティ
メイトバニッシャーを使用できるようになった。
ウルティメイトバニッシャーの威力は凄まじく終焉の地でアンフ
ァンス状態のウルトラマンを倒したクトゥーラを一撃で粉砕すると
2発目ではダーク・メフィストに命中させダメージを与えるのだが、
3発目はダークレイフェザーで防がれてしまい4発目が最後の一発と
なる。
するとイラストレーターからの指令でウルトラマンのエナジーコ
アに撃ち込みエネルギーを注入する形になるわけで、このおかげで
ウルトラマンはジュネッスにタイプチェンジしてダーク・メフィス
トと互角以上の戦いを見せるわけだ。
こうしてみるとオーバー・レイ・シュトロームの1発分が相当な
エネルギーを使用する事が分かるし、基本的にウルトラマンは1回
の変身で1回しか使用しなかったのはそういう事ではないだろうか
と思う。
逆に言えば姫矢が終焉の地でボロボロだったのはオーバー・レイ
・シュトローム4発分のエネルギーをTLTから奪われたからという
のが分かるし、そうでなくてもウルトラマンへの変身で姫矢がダメ
ージを抱えていたのだからTLTの人体実験は姫矢を窮地に追い込ん
でいたという事だろう。