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うどんのこと香川のこと

開店後、ほぼ週1ペースの更新になってます。
しばらく、主なテーマに信号番号の設置を加えようと思います。

歌謡曲に出てくる年齢から時代と経済を感じて

2007-10-08 21:25:42 | Weblog
中森明菜の「少女A」
「いわゆる普通の17歳だわ」「じれったいじれったい結婚するとかしないとか。。。そんなのどうでも関係ないわあ」
17歳って、世間的に恋愛したら結婚をプレッシャーに感じる時代がほんの25年前にあったんですね。

ほかのアイドルでも、恋といえば、16~18まで、
「伊代はまだ16だから」

「息が止まるぐらい抱きしめてああ17歳のわたし」

もうちょっと前でも岩崎宏美さんなんか
「16、17、18と上れば、もう二度と後ろへ戻れないそんな二十歳前」(正確さに自信ない)

宏美さんのでは、「思秋期」なんてもあって、ほかにも普通の恋は18歳ぐらいで終わりで、19歳は結婚するか別れるかの分岐みたいな歌が多かったと思う。

少なくとも、1985年より前の歌は、明るい恋の歌に出てくる年齢は遅くて18歳までだった。
よほど、世間が「女性は家庭」を前提にしてて、大学もいかないのが普通だったんでしょうね。
それは、経済が要請してたからとしかいいようがないでしょう。
また、年齢の分布からも団塊の世代とベビーブーマーの関係で、そこのあたりを音楽市場の中心にするのがマーケットとして好ましかったんでしょう。
今は、少子化で16歳の恋心とか歌っても、共感する年代が少ないんじゃあないでしょうか?
シブガキ隊も
「授業中に手を上げてオレを好きだって、もし言えたら抱いてやるぜぇ」なんて歌ってましたし、
ハイスクールララバイとか、高校以前の恋愛をテーマにしたのが多かった。

さらに古くは
「22歳の別れ」とか
長すぎた春と別れがテーマですが、歌謡曲で年齢が出てくる最年長が22歳だと今のとこ認識してます。

じゃあ、今の歌はといえば。。。
年齢って出てこないですよね。
生き方多様化してるし、あんまり大きな数字出しても、歌としてつらい。
全年齢の中間値がここんとこだいぶ上がってるなあ。
男女雇用機会均等法と少子化がとにかく、歌に出てくる年齢を変えたと見てるが、20年よりちょっと前から急激に、年齢の登場が減ったと思う。

あと、年齢じゃないけど
沢田研二の歌って、経済とか世相をよく表わしてると思う。

「TOKI0」で
「海に浮かんだ光の泡」と東京のことを表現したのは、秀逸だと思う。
東京一極集中とバブル到来と崩壊の予感がこの歌詞から感じられます。
「泡」と表現したこと自体がうつろでいつかは崩壊するものであることを前提として観があります。
経済のことを意識したかはわからないけど、なんとなく嗅覚めいたものがあったのでは?

「勝手にしやがれ」も
女性が自分の意思で出て行って、男の方が淋しがる
女性の自立の時代を感じさせ

「カサブランカダンディー」で
「あんたの時代は良かった。男がピカピカのキザでいられた。」
と、あります。

サービス業が全産業の中で占める比率が高くなったり、生産手段のオートメーション化なども、男女の役割をあいまいにしたことなども影響が大きいと思う。

恋愛観や文化がたいへん、生産手段と人口動態の変化を中心とした国際、国内の経済環境を土台にしていることがよくわかると思います。
こういう見方は唯物論的歴史観の色合いがかなりありますが、なかなかおもしろいと思いませんか?