今度、どこ登ろうかな?

山と山登りについての独り言

・竜ヶ岳、雨ヶ岳

2013年11月27日 | 山登りの記録 2013

平成25年11月17日(日)
 竜ヶ岳1,485m、雨ヶ岳1,771.7m

 前日、富士見山と御殿山に登った後、本栖湖から富士宮に抜ける割石峠まで上って来た。ここは、竜ヶ岳と雨ヶ岳の鞍部である端足峠(はしたとうげ)に登り上げる道に繋がる東海自然歩道の基点になっている。峠の周辺は店や宗教団体の施設等があるが、駐車適地は無い。本栖湖寄りに200mばかり戻って、そこにある本栖湖チェーン装着場の駐車場に車を停めた。ここなら問題ないだろう。まだ時刻は夜の8時にもならないが、疲れていたのかシュラフに潜ると直ぐに眠ってしまった。

 翌朝、6時半に目覚める。直ぐ横の国道は日曜なので早くも車がかなり走っている。車の窓は霜で真っ白、何時の間にか隣には千葉ナンバーの車が停まっていたが、既に誰も乗っていなかった。パンを食べて支度をし、7時に出発する。割石峠まで国道を歩いて東海自然歩道入口の階段を上っていくと、直ぐに薄暗い杉林の道になる。100m先に広場がありトイレと自然歩道の案内看板があった。端足峠へはこの東海自然歩道を歩いて緩く斜めに登って行き、峠の真下から上り上げる分岐がある。自然歩道はよく整備されていて歩き易い。木々の切れ間からは逆光で眩しい富士山が大きいが、霞んでいてあまり良く見えない。左手下には四角い溜め池が光っている。A沢貯水池という名前が地図に書かれている。意外に距離があり、50分近く歩いてやっと端足峠分岐に着いた。東海自然歩道は歩き易いように足場の悪いところには木橋を掛けたりしてお金を掛けて整備しているようだが、利用者はどのくらいいるのだろう。案内標識に書いてある田貫湖まで16.8kmとか陣馬の滝まで13.3kmの距離を見ると、とてもそんなに長い距離、変化の無い退屈な山道をトレックする人なんか沢山居るとも思えない。

 端足峠へはジグザグの急登が続き、笹と潅木の茂る峠に8時30分に着いた。ここも木が邪魔をしてあまり眺めは良くない。雨ヶ岳の下部側に落ちている山稜の向こうには南アルプスの白い山並みが見え、竜が岳の西側真下には真っ青な本栖湖が見えていた。竜ヶ岳は上部が笹に覆われた饅頭みたいな山で、登るに連れて周囲の眺めが良くなってきた。昨日に比べると同じ様に晴れてはいるが、今日は風が冷たくてその分寒い。急な登りだが、頂上部が近づくとなだらかに緩く高まっているので、なかなか山頂に着かない。何度もだまされ、ようやく山頂の直ぐ手前まで上ってくると、早くも下ってくる人達にすれ違った。この竜ヶ岳の肩の辺りは南アルプスの眺めが良い。昨日とは違って何も遮るものがないストレスの無い大展望だった。

 9時16分に竜ヶ岳の平坦な山頂に着いた。山頂は広々とした笹地が広がる。人の踏みつけたところだけ裸地になっているが、今朝方降りた霜が融けて土はぐちゃぐちゃだ。広々した山頂のあちこちにテーブルとベンチが幾つもあって、そこで数人の人が思い思いに休んでいた。富士山はこの時間逆光でハレーションしてほとんど良く見えない。広く平坦な山頂を囲むように高さの有る笹が覆っているので、西の方はその高い笹に隠れて意外に眺めが良くない。直ぐ下の肩の方が良く見えた。山頂の中央には低木の茂みがあり、その前に『竜ヶ岳 一四八五米』と刻まれた小さな石柱があるが、その他には標識類も標石も無かった。南は笹の上に雨ヶ岳が形良く姿を見せている。

 人の多い山頂は、ホンの少し休んでいる間にも次々に登って来る人がいて落ち着かない。みかんを一つ食べて、9時27分に竜ヶ岳山頂は早々に辞した。竜ヶ岳に登って来る人は9割方本栖湖からで、その上竜ヶ岳単独で雨ヶ岳も同時に登るという人は非常に少ない様だった。若い人が意外に多くて、みんな買い立ての登山ウェアで登山入門者という感じだ。竜ヶ岳単独の割りには、びっくりするほど大きなザックを背負った人も目に付いた(何をそんなに担いでいるのでしょうか)。

 10時25分に端足峠に降りてくると、そこには10人ほどのグループが休んで、これから雨ヶ岳に登ろうという所だった。今日はこの周辺は人が多いようだ…。その団体の他にも単独の人や2,3人のグループが狭い端足峠で休んでいて、これから登る準備をしているのだった。この人たちもみんな本栖湖側からやって来たようだ。竜ヶ岳に比べると、人も少なく静かな雨ヶ岳という各種の記述を見たが、今日はそうではなかった。

 団体や2,3のグループが先行した後、ゆっくり雨ヶ岳に登りだす。周囲の晴れた空に比べ行く手の雨ヶ岳方面だけは、名前がそうだからという訳でも無いのだろうが、薄黒い雲が山頂部に被っていた。遠くの南アルプス方面は全く雲も見えない快晴の青空が広がっている。滑りやすい急登で潅木の中を登っていく。直ぐに先行していた集団を抜いて尚も急な登りが続く。周囲は笹の下生えにミズナラの大木が茂る。振り返ると竜ヶ岳山頂部の笹原を見下ろす高さまで登ってきている。見上げる雨ヶ岳山頂に雲は掛かっていないが、その上の毛無山はガスがまとい黒い雲が被っていた。富士も薄い雲が山頂部にまとわりついている。今日は風が強く、昨日の様な小春日和の温かさは無い。一気の登りで、11時30分に雨ヶ岳山頂に着いた。三角点が笹の禿げたところにあるばかりで他には何も無い。先に着いていた4人パーティーの人が、ここが雨ヶ岳の山頂ですよね?とぼくに聞く。地図で見る限りそうに違いありませんねと答えたが、後から着いた団体のリーダーらしき人によれば、10月に登った時には(しょっちゅう登っているようです)大きな山名標識が真ん中に立っていたということだ。現在ここには何もなくなっていた。

 雨ヶ岳山頂は笹丈が高く、人が休める所は余り無い。後から団体さんがやってくるので、山頂の先にしばらく進んで休憩できそうな所を探したが、登山道以外はどこも笹が深くて休めるような所は無かった。山頂に戻ると後続の団体さんのうち、早い人が既に到着していた。山頂西端の笹の中に人一人やっとの場所を確保して荷を降ろす。後から団体さんがやってくると山頂は人で一杯になってしまった。ここは正面に富士山が良く見える所の筈だが、残念ながら毛無山方面から降りてくるガスに包まれ富士山も何も見えなくなっていた。リンゴとパンを食べ、12時16分に雨ヶ岳山頂を下った。12時58分に端足峠まで下ってくると、そこからはまた良く晴れていた。もう人も居なくなり、ここから割石峠に戻るまでは終わりの紅葉で色づいたカエデなどを愛でながらゆっくり下った。2時12分に割石峠に戻ると、休日なので弩号を響かせたバイクの集団が次々に走り抜けていくのは興ざめだ。人が迷惑するのが楽しい、非常に残念な人々…。

 2時20分に本栖湖チェーン装着場の駐車場に戻る。隣の千葉ナンバーの車の人はどこに行っているのだろうか、まだ朝のまま停まっていた。支度を済ませ、駐車場を後にする。帰りは精進湖から甲府方面に下って、甲府市の直ぐ隣の昭和町にある銭湯みたいな『フカサワ温泉』という所に寄って行く。ここは市街地の中、道路沿いの住宅地にあって、隣は食べ物屋や飲み屋の集合店舗があるようなところ。中に入ると、小さな露天風呂と内湯があり、地元のおじいちゃん達が何人か入っていた。源泉掛け流しとあり?確かに塩素臭は無い。やや黒ずんだお湯でちょっと温泉らしくない臭いがするが「ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉」という表示があった。内湯は熱いくらいで良く温まった。取りあえず満足して帰りも佐久経由で帰路に着き、夜9時くらいには帰宅できた。


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2 コメント

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山梨の山は富士山ですね (ノラ)
2013-12-01 15:46:09
あさぎまだらさん こんにちは。富士山に近い山はなんて言っても富士山が存在を主張してますね。笹の向こうに富士山ていうのが富士五湖周辺の山の特徴ではなかったと思いますが。雰囲気は大菩薩的ですね。でも富士山の大きさが違います。もう富士山を見に行く季節ですね。今日私も半日やっと空いたので富士山を軽く見に行ってきました。
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ダイヤモンド富士 (あさぎまだら)
2013-12-02 01:21:20
ノラさんこんばんは。
竜ヶ岳はダイヤモンド富士の流行で道がはっきり付けられた様なものですね。昔は竜ヶ岳も雨ヶ岳も余りはっきりした道は無くて藪漕ぎの山だったと思います。
富士山を見る山ですね。他にこれといって特徴はありません。
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