今度、どこ登ろうかな?

山と山登りについての独り言

・吾妻連峰(東吾妻山系周回)

2012年08月16日 | 山登りの記録 2012
平成24年8月11日(土)
一切経山1,948.8m、家形山1,877m、兵子1,823m、ニセ烏帽子山1,836m、烏帽子山1,879m
昭元山1,892.6m、東大巓1,927.9m、東吾妻山1,974.7m、吾妻小富士1,707m

 お盆休みの直前にアルプス、中央アルプスか北アルプスの「あそこ」に登ろうと思っていたが、どうもお天気が良く無さそうだ。じゃあ仕方ない…方面変更で、前回の朝日連峰の帰途、車窓から見えた吾妻連峰に行くことにした。今年は20年ぶりに、福島以北の東北の山に行ったが、今回も続けて東北方面になった。東北の山は有名山でも、関東近辺に比べれば格段に人が少ない。そこは何といっても良い所だ。

 10日は休みだったので、夕方家を出て福島に向かう。翌日、帰ってくる時には東北道下り線は帰省の大渋滞だったが、一日前の金曜はすいすいだった。10時過ぎに福島西インターを降りて、ナビの不備でちょっと間違え、11時近くに磐梯吾妻スカイラインの浄土平駐車場に着いた。現在、震災復興支援とかで、スカイラインも駐車場も無料、本当なら合わせて2,000円以上の出費になるから助かる。

 今のところ星空が広がっているが、明日の天気予報は曇りで夕方からは雨になるというもの。なるべく早めに出発とするのが良いと思う。今回は、1,500mの高所から2,000mに満たない山を登るので、基本的には標高差も少なくて楽チン。ということで、本来なら1泊2日?かな、というコース周回をすることにする。とは言っても、お天気次第でかなり流動的だが…。浄土平を起点に、一切経山→家形山→ニセ烏帽子山→烏帽子山→昭元山→東大巓と縦走して谷地平に下り、再び登り返して東吾妻山を往復、浄土平に戻ってついでに吾妻小富士を登るというもの。谷地平の避難小屋に一泊するのがこのコース取りの場合は普通だろうか?後で調べたら、このコースは距離で32㎞,累積標高差は3,300mだったから、ちっとも楽チンではなかった(どうりで疲れた)。

 浄土平の駐車場には他に車が10台も無く、閑散としている。4時半にアラームで目覚めた時も、大して車は増えていなかった。山に向かって行くらしい人の姿も疎らだ。5時に支度を済ませ、ビジターセンターで登山届けを出してから出発する。吾妻小富士に登っていく人の姿が見えるが、直ぐそこで噴煙を上げている一切経山方面に向かう人影は今のところ無い。ビジターセンターと天文台の奥に広い裸地の駐車場があって、そこにも車が停まっているが数は少ない。その広い駐車場の奥から登山道が続き、いかにも火山という荒涼とした景色が広がっている。直ぐ先の一切経山に直登するコースは、火山性ガスの噴煙で危険なため立ち入り禁止になっている。見上げる直登するコースの直ぐ脇に小さな噴火口があるようで、硫黄色をした岩の底から白い噴煙が上がりシューシューという蒸気の音が聞こえる。周辺は硫黄の臭いが漂っている。

 少し大回りして鎌沼方面に登る道を行き、酸ヶ平分岐から一切経山に登ることになる。ヤマハハコの群落が咲く道は、次第に登りがきつくなり、背後には月のクレーターの様な典型的なコニーデ火山の火口を見せる吾妻小富士が見下ろせる。涼しくて気持ちが良いが、早くも登りで汗ばんでくる。傾斜する木道になって、一段登り上げた先に酸ヶ平の湿原が現れた。道は二手に分岐して、右に一切経に登る道には酸ヶ平避難小屋が見えた。広々した酸ヶ平の湿原にはハクサンボウフウの白花が点々と花群れを作っているが、その他には余り花も見られない。酸ヶ平避難小屋は小屋とトイレが別棟になっている。小屋の中に人が寝ているのか?いびきが聞こえた。

 避難小屋からは、間もなく砂礫の道になり一切経山に向かってどんどん登る。振り返ると、鎌沼が大きくその脇を人が一人歩いているのが見えた。高曇りの空の下、鎌沼の向こうには丸く盛り上がった東吾妻山が見える。きつい登りでジグザグを切り、浄土平から直登する道と合流すると稜線になって、直ぐ上に山頂が見えてきた。上から降りてくる人と3人すれ違う。吾妻小富士を真下に見下ろす気持ちの良い眺めだが、福島市街方面は霞んで良く見えない。6時22分に赤茶けた砂礫が広がる一切経山頂に着いた。

 山頂には大きな石の山が積まれ、「空気大感謝塔」と書かれた標柱が立っている。どういう意味なんでしょうか?宗教的な雰囲気のこの石積みには梵天みたいなものも立っている。この一切経山という山名は弘法大師が一切の経典を山中に埋めたという故事に基づくものらしい。吾妻修験の中心だったこの山は、また国内有数の活火山の一つでもあり、吾妻連峰の東の主峰といっても良いのだろう。大きな石積みが目立つが、その脇には木製の大きな山頂名標柱と、あちこち欠けて文字が読めなくなっている一等三角点があった。東吾妻の向こうには安達太良山が霞み、遠くには磐梯山も見えるが、どんよりとした空の下では景色も映えない。東に少し歩くと、エメラルドグリーンの丸い五色沼と家形山を見下ろす。行く手西には吾妻連峰の山々がうねうねと連なっている。今日の目的地としている東大巓は遥か彼方に見ている。何と遠くに見えるのだろう…。その向こうには更に高い西吾妻等の吾妻連峰の主峰までやや霞んだ景色ながら見えていた。

 一切経山では休まずに、そのまま五色沼に向けて下る。家形山との鞍部に当たる、五色沼とは反対側の谷地平へ下る大倉深沢源流部にはなだらかな草地が広がり、点々と黄色い塊が見えるので、この時は花が咲いているのかと思ったが、その後谷地平附近でコバイケイソウの黄色くなった葉先の群れを見て、これだったのかと納得した。一切経山の下りは急な上に、細かい砂礫がざらざらとして恐ろしく滑りやすい。何度か滑って、一度は肘を打ちつけ、痛くした(打撲傷になりました)。

 下りきると、樹林に覆われた上部だけ赤茶けた一切経山はもう高い。傍で見る五色沼は擂り鉢の水溜りといった感じ、かなり大きな火口湖で人の気配も無く静まり返っている。鞍部から家形山に登り返す所からは、高湯温泉に下る道が分岐していた。ジグザグに少し登ると家形山の山頂に7時4分に着いた。家形山の山頂も、南側は赤茶けた砂礫が広がるが、北側はシラビソの鬱蒼とした森になっている。ここも石が積まれ、主三角点がある。北側のシラビソの木には、『家形山・米沢山の会』と書かれた年代ものの赤い三角プレートが付いていた。ここでザックを置いて少し休む。

 7時24分に家形山から先に進む。シラビソの樹林の道になり、ルートは家形山までの道とは打って変わって笹に埋もれている。直ぐに五色温泉分岐になるが、その先は湿地状の緩い下りでミズバショウの葉がある。雪が融けた後はミズバショウが咲くのだろう。それにしても、吾妻連峰主稜の縦走路の割には藪が被っている。道自体はハッキリしているが、藪を刈って無いらしく、身が埋まるような所も多い。この先、東大巓と谷地平の分岐辺りまで、ずっとこんな状態で笹に埋もれた道だった。がさがさ笹を漕いでいたら、向こうから3人の人がやってきた。一切経から東大巓までの間、すれ違った人はこの3人を含めて全部で9人、お盆休みのこの時期でこの少なさ、静かな山だなあ。

 樹林の向こうに岩塊が見える。近づくと、それが兵子(ひょっこ)のピークで、堀田林道口分岐から少し歩くと、また姥湯に下る兵子新道入口の分岐があり、そこに標識が立っていた。兵子は主脈縦走路稜線から北に200mばかり張り出した先にある岩峰で、樹林から頭を突き出している。分岐から兵子に向かうと、シラビソの樹林内を蛇行して、将棋の駒を倒した様な岩塊の登りになり、頂上に登り上げる。頂上からは眺めが良いが、残念ながら今日のお天気では少し霞んで見えている。もう、一切経は遠くなり、反対に直ぐそこがニセ烏帽子山で、その向こうには烏帽子山が見える。しかし、東大巓はまだ遥かに遠く見えている。兵子の山頂には今置いたばかりといった感じの真新しい手作りの木製山名板があった。岩峰から下を見下ろすと、シラビソの青紫の実が、深い緑の海に象嵌の様に映えて美しく見える。

 兵子を下り、また縦走路に戻る。黄色い『西吾妻・一切経縦走路』という看板が所々に見られる。樹林帯を緩く登りニセ烏帽子山に8時30分に着く。ここは樹林の切れ間からちょっと眺めがあるだけ。山名標柱が2つも立っている。ここからまた緩く下り、今度は登りがきつくなって汗をかき息が切れる。どんよりとした空の一部が割れて、時々陽が少し差すようになった。陽が射すと暑い。

 登りついた烏帽子山の山頂はまた樹林の中、少し先でやや下りになってハイマツに縁取られたごろごろした岩塊斜面に出ると、そこに烏帽子山頂の標識が立っていた。9時丁度に烏帽子山頂に着いた。そこからは素晴らしい展望だ。晴れていればもっと素晴らしいのだろうが、行く手の東大巓はピラミダルな昭元山の向こうに高く緩いピークをもたげている。まだ、結構あるな…。その向こうには更に高い西吾妻山や西大巓の稜線が遠い。昭元山との鞍部には小さな鏡沼が見える。南には東吾妻山と中吾妻山等に囲まれた下に、大きな平坦地の谷地平の湿原と一筋の木道が見えるが、これも随分と遥か遠くに見えるのだった。烏帽子山の展望台で一休み。お腹が空いたのでメンチカツパンを食べる。どこの山頂でも人に会わない、独り占めでいい気分だ。

 烏帽子から急降下して、また今度は昭元山の登り返しも結構きつい。鞍部に見えた鏡沼は縦走路からは見えなかった。樹林の中で眺めの無い昭元山山頂に9時46分に着く。ここにも2つの山名標柱と三等三角点があった。わずかに辿って来た方面が樹間から見えているが、土饅頭みたいな烏帽子山とニセ烏帽子山・家形山等がほぼ一直線に重なっていた。昭元山を下ると、緩い登りがしばらく続き、小さなコブを越えて広々した眺めの良い草地に出る。ここで谷地平分岐の標識が立つ三叉路になって、湿原には木道が敷設されている。行く手の東大巓のピークには、緩く登った斜面が続いているが、どこが頂上なのだか良く分からない。東大巓は典型的なアスピーテ火山(楯状火山)でゆったりと高原状に盛り上がっている。遠くからは、わずかに高い台形の山頂部が確認できるが、近づくともう判らなかった。その高みの向こうは広々した弥兵衛平の大湿原が広がっているらしい。

 湿原にはミヤマリンドウやワタスゲ、花が散って穂になったチングルマ等が見られるが、全体に花の種類は少なかった。傾斜湿原の木道に息が切れ、振り返れば山並がうねうねと伸びた遥か彼方に一切経山がシルエットになっている。と、突然そこに明月荘と東大巓の方向を示す標柱が現れて分岐になった。左手の刈りたての笹を上に登る道が東大巓山頂を指している。ああ、まだ随分あるのかなと思いながら、登っていくと、直ぐに目の前に藪が3m四方くらい刈られた所に東大巓山頂の標柱が立ち、その傍らには半分埋まった三等三角点があった。10時37分にようやく本日の目標地点であった東大巓山頂に着いた。浄土平を出て5時間半かかった。

 折角着いた東大巓山頂だが、むっとする笹藪の中の切り開きといった感じで眺めもないので、記録の写真を撮って直ぐに引き返す。開放的な眺めを楽しみながら傾斜湿原の木道を谷地平分岐まで下って、湿原の池溏の傍らで休憩する。時刻は10時49分、昼前に目標地点を折り返せたのは良いが、これから谷地平へ下って姥ヶ平までの登り返しはきつそうだ。コースタイムでも3時間以上掛かる事になっている。先のことは取り合えず置いておいて、湿原で風に揺れるワタスゲを見ながら、ランチタイムとした。しーんとして風の音がするくらいで、ヒトケも無い最高のロケーションだった。木道に座っていても誰もやって来ない。

 11時丁度に荷をまとめ、谷地平に向けて下る。いきなり道を覆う笹薮を搔き分け、溝状になった悪路をどんどん下っていく。むっとして暑い。しばらく下ると、左手に湧き出した流れがあり、そこで水を汲んだ。水流は下るにつれて増していき、沢の中を降りていく。右手に大きな水の音が聞こえると、三段になった滝が見えた。稜線沿いと違い、シラビソの巨木が茂る鬱蒼とした森になり、やがて尾根を急降下する。もう沢とも呼べない川の様になった流れを何度も渡り、水で顔を洗っていたら先で人の話し声が聞こえた。久々の人、ここで2人のハイカーが登ってきてすれ違う。その先もまたしばらくは川沿いを縫いながら緩く下り、高い草が繁茂した平坦地に出る。湿原が乾燥してほぼ笹原になっている。道沿いにはハクサンシャジンやコバギボウシ、オタカラコウやミヤマシシウドが沢山咲いている。

 更に緩く下って、また川を渡りしばらく行くと木道が現れ、目の前がぱっと開け広々した谷地平湿原に出た。木道をぽくぽくと歩く。陽射しがあり、暑く感じる。湿原は意外に花も少なく、ワタスゲが少し見られるくらいだ。中央付近には環境省の絵地図看板もあり、周囲を縦走してきた山々に囲まれた広い湿原は、人の気配も無く静まり返っていた。正面には昭元山と烏帽子山が見え、東大巓の頂上部は隠れて見えない。家形山や一切経山まで山並が見えるので、歩いてきた道のりがぐるっと見渡せる。東には東吾妻山が丸く、南は中吾妻山の大きな山体が黒々と見えた。ここが山に囲まれた盆地状の所だというのが良く分かる。東吾妻と中吾妻の間は、谷地平湿原から流れ出る大倉川がこの下で段差を作り、大きな滝(小滝・大滝)が連続しているそうだ。

 木道は池溏が幾つも見られる所から南に折れ曲がり、間もなく川を横切ると、駕篭山稲荷との分岐になった。この辺りは、こんな深い山中ではなく村外れの小川とでもいった雰囲気だ。谷地平の避難小屋は川沿いに進んだ先の、丈の高い草に埋もれた所に建っていた。12時53分に谷地平避難小屋に着いた。三角屋根の新しそうな小屋で、中に入ると土間の両脇にぴかぴかの板の間があり、きれいに整頓されている。広さは10畳くらいで、快適そうだ。窓は小さいが意外に小屋の中は明るい。小屋の中で少し休み、カレーパンを食べながら地元放送のラジオを聴く。ラジオの天気予報によると、午後は大気の状態が不安定になって雷雨になるといっている。大雨洪水注意報も発令されているらしい。成るべく早く浄土平に戻る必要ありか…。

 昼を回ると時間が経つのが急に早く感じる。暑くて随分汗もかいたし、足も大分疲れてきた。これから、また姥ヶ原まで登り上げ、更に東吾妻山に登るとなると、また500mばかりの標高差を登らなくてはならない。小屋にあるノートをぱらぱらめくってみたが、平成16年(多分小屋を新築して間もなく)から宿泊客が書き込んでいるが、既に数年前にノートは書き尽くされていて、余白の用紙も無くなっていた。

 13時6分に小屋を出て再び川を渡ると、姥ヶ原への登りになる。山の上なのに、普通にアブラゼミがじりじりと鳴いている。3人の若者が降りてきてすれ違う、今夜は避難小屋泊まりなのだろうか?登りがきつくなって、周囲の木々が巨木になる頃、今度はおじさんの単独ハイカーが降りてきた。様子からすればこの人も今夜は避難小屋だろう。陽射しは無くなったが、結構むっとする。暑さに加え、疲労が少しずつ登る速度を遅らせる。こういう時は何も考えずに、足が勝手に動くのを息が切れない程度の速度で登るしかない。それでも結構汗びっしょり。

 傾斜が緩み、笹の原に登りあげる。直ぐ先が姥ヶ原(姥神の石像を見落とした)だった。ここから標識に従い東吾妻山へ向かう。直ぐにまた駕篭山稲荷に下る道を右に分け、木道の道を南に進み、東に折れると、鎌沼や浄土平に向かう道から、また南に分岐する道が東吾妻山を指している。シラビソがびっしりと覆っている丸い東吾妻山は北八ツの山を思わせる。東吾妻山登山口という大きな看板を過ぎると登りになる。年配の夫婦連れが降りてくる。とうとうこの登りで雨が降ってきた。とはいっても、ぽつぽつ程度で、その後も少し降っては止んで、14時52分に山頂に着いた頃には止んでしまった。最後の登りは緩いながらもだらだらと続いて、なかなか着かなくて疲れた。

 東吾妻山は吾妻連峰の東側の最高峰だが、一切経山や吾妻小富士に比べると影が薄い。その山容から余り目立たない山という印象だ。吾妻連峰自体がなだらかな山々でそれぞれの山の個性もやや薄いから、標高でも西吾妻に負ける東吾妻は吾妻連峰主脈縦走路からも外れ継子扱いか…。東吾妻山の山頂は広々として、一切経等と同じ様な火山性の砂礫の原だ。その周囲はハイマツや矮化したシラビソ等が囲んでいるが、そこここにオンタデが小群落を作って花を添えていた。ここも中央には岩塊が積まれ、三等三角点標石がある。晴れていれば素晴らしく展望が良いのだろう。もっとも、山頂が広く平坦なので直下の山は良く見えない、南に下る道の先には展望台があるようだ。

 先程まで雨がぽつぽつ降っていたが、相変わらずの高曇りで、遠くには磐梯山や裏磐梯の湖沼群が見えている。中吾妻や西吾妻等西方面は良く見えるが、雲が押し寄せている東側は全く見えなかった。15時15分に東吾妻山を下る。下り始めたら、行きに兵子附近ですれ違った3人連れとまたすれ違う。東吾妻を降りて浄土平に向かう木道で、またぽつぽつと雨が落ちてくる。遠めに鎌沼を眺め、鎌沼の縁を通りたかったが、吾妻小富士にも登ることを考えたら、お天気が悪くなっているので先を急ぐ。下に浄土平の駐車場が見えてくる。散策らしい観光客もこの付近までは登ってくるようだ。数人の降りている観光客を追い越していく。16時15分に浄土平に着いたら雨は止んでいた。ビジターセンターに下山届けを出して車に戻る。

 浄土平の駐車場はまだ観光客で賑やかだ。車にザックを放り込んで、空身で吾妻小富士に向かう。この時間でもまだ観光客が吾妻小富士に上り下りしている。階段状のジグザグ上りを一気に登り、火口の縁に出る。絵に描いたようなコニーデ火山の火口だが、東側が大分高くなっている。一周1.8kmと下の看板には書いてあった。そのまま火口を一周して下った。最高地点にはケルンがあるだけで何も無かった。最高地点から見下ろす火口底は本当に火山の雛形模型のようで面白かった。駐車場に下り、16時53分に車に戻る。随分歩いたので結構疲れたが、計画したコースが全て歩けたので満足。大分浄土平の観光客も少なくなってきた。

 車でスカイラインを下り、料金所ゲートを出た先にある高湯温泉の共同浴場『あったか湯』に寄って汗を流した。湯舟は露天風呂のみで源泉掛け流しの硫黄泉は白く濁って雰囲気が大変良い。人も余り多くなく、疲れが吹っ飛んだ。
 入浴後は高速で帰途に着いた。福島から栃木に変わる辺りからは雨になり、那須高原付近では大雨になった。夜の10時過ぎには帰宅できた。

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2 コメント

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一切経山を吾妻小富士から久しぶりに (ノラ)
2012-08-17 21:54:44
あさぎまだらさん こんばんは。今日あさぎまだらさんの山行に刺激されて,吾妻小富士から一切経山を久しぶりに見てきました。前回見た時は吾妻小富士のお釜に水があったような記憶があるのですが,ないですね。どこかと記憶が混同してるのかもしれません。神さんの夏休み旅行に付きあって昨日,蔵王に行ったのですがやはりというか遠刈田岳の山頂は全く何も見えませんでした。これで三度目の訪問なのですが,一度も景色を見たことがありません。蔵王の夏場の午後は日本海側からくる上昇気流の強烈な風速でガスが通り過ぎて行きまず見えたことが無いのです。それで本日,折角来たのに不満足というので浄土平に行ってみたのです。スカイラインの浄土平手前から見える景色は圧巻でした。あさぎまだらさんの記録を見てなかったら,吾妻小富士に寄ってみようとはきっと思いつかなかったです。お蔭で神さんは満足でした。帰りの東北道渋滞を差し引いてもお釣りが来た感じです。
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吾妻小富士 (あさぎまだら)
2012-08-18 01:54:57
ノラさんこんばんは。
奥様と蔵王と吾妻小富士に行かれたとのこと、奥様孝行?ができて良かったですね。
家は家内も働いていて2人で旅行はなかなか難しいです。休みが合わなくて…。
ところで、蔵王のお釜はぼくも3回行きましたが、初めて行った時に薄っすら見えた他は、矢張り濃い霧と風でそこに居ることさえためらうような感じでしたね。見えない事の方が多いのですか。
吾妻小富士は簡単に登れてしまうけれど、確かに景観は圧巻です。地学のお勉強を実物でしている様な楽しい山ですね。帰りは帰省ラッシュに巻き込まれましたか。ぼくが吾妻から帰ってきた時は、郡山辺りから那須辺りまで、下り線の車が全部停まって繋がっている状態でした。
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