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Pretenderの備忘録

平成中村座 壽新春大歌舞伎

2012-01-08 18:40:25 | 歌舞伎
1階1列3番

一、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)

  鳥居前

            佐藤忠信実は源九郎狐  獅 童
                   静御前  梅 枝
               源九郎判官義経  萬太郎
                 武蔵坊弁慶  亀 蔵


二、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)

                  山蔭右京  勘三郎
                  太郎冠者  獅 童
                 奥方玉の井  彌十郎


三、雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)

                 片岡直次郎  橋之助
                   三千歳  七之助
                  按摩丈賀  亀 蔵

母の実家のあった聖天町での歌舞伎はなんとも言えない気分になる。
歴史の断絶には310があるのだが、311で忘れられてしまうだろうか。

義経千本桜、時蔵の子息二人が、折り目正しく古典を演じる。それを獅童、亀蔵が支える感じ。
身替座禅、勘三郎の演目の中で、先月の松浦の太鼓と並び最も好きなものの一つだ。お正月らしく楽しい演目。
入谷、やはり菊五郎の色気の印象が強い。橋之助、今回は結構期待したが、色気は出せないものか?河内山の方が似合う役者なのかもしれない。
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坂東玉三郎新春特別公演

2012-01-04 18:37:14 | 歌舞伎
テアトル銀座 1列20番

一、お年賀 口上(こうじょう)



二、妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)

  道行恋苧環
           杉酒屋娘お三輪  坂東 玉三郎
             入鹿妹橘姫  尾上 右 近
      烏帽子折求女実は藤原淡海  市川 笑三郎


  三笠山御殿
           杉酒屋娘お三輪  坂東 玉三郎
      烏帽子折求女実は藤原淡海  市川 笑三郎
             入鹿妹橘姫  尾上 右 近
       蘇我入鹿/豆腐買おむら  市川 猿 弥
     漁師鱶七/実は金輪五郎今国  尾上 松 緑

昨年は、海老蔵の不祥事で急遽行われ、瞬時にチケットが売り切れた。
今年はまだ、チケットが余っているようで、歌舞伎座が閉まってからの歌舞伎公演の人気の衰えが目立つ。
歌舞伎座が再開すれば持ち直すだろうが、それが続くかどうかは別の問題である。

昨年も口上があったと記憶しているが、今年は口上をやりますみたいに、ご本人もおっしゃっていた。

正月から暗い演目を選ぶなと思っていたら、昨年との対比で、今年は口上で正月を語り、悲劇ですが本格的な義太夫狂言でしっかりと
現実と違う世界を楽しんでほしいと言っていた。
おっしゃるように、オペラや歌舞伎を楽しむのは現実の世界とは違うところに、遊ぶのである。
だからデフォルメがあるし、筋が荒唐無稽なこともある。

道行はさほど上演されないので、面白かった。
笑三郎の立ち役も久しぶり。
三笠山御殿は正直、あまり好きでないが、今回はそれなりに楽しめた。
玉三郎は、60過ぎて十分若い娘を演じられるし、猿弥の芸は相変わらず渋い。
四代目を観ながら、二代目を観たかったなあと思った。

ホールの飾りつけや獅子舞等、お正月を満喫できた。
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初春歌舞伎公演

2012-01-03 19:28:28 | 歌舞伎
国立大劇場 2階4列23番

国立劇場開場45周年記念

河竹黙阿弥=作
通し狂言 三人吉三巴白浪 (さんにんきちさともえのしらなみ)  四幕七場
               釘町久磨次=装置


       序  幕         大川端庚申塚の場
       二幕目  第一場  割下水土左衛門伝吉内の場
              第二場  本所お竹蔵の場
       三幕目  第一場  巣鴨在吉祥院本堂の場
              第二場  同 裏手墓地の場
              第三場  同 元の本堂の場
       大  詰         本郷火の見櫓の場
                    浄瑠璃『初櫓噂高嶋』 清元連中・竹本連中


河竹黙阿弥=作
鈴木英一・国立劇場文芸課=補綴

奴凧廓春風 (やっこだこさとのはるかぜ)  竹本連中・常磐津連中・長唄連中
       松本錦升=振付
       国立劇場美術係=美術


(出演)
 松 本 幸 四 郎
 中 村 福  助
 市 川 高 麗 蔵
 大 谷 廣 太 郎
 大 谷 廣  松
 松 本 金 太 郎
市 川 寿 猿
 中 村 歌  江
 松 本 錦  吾
 市 川 染 五 郎
 大 谷 友右衛門
          ほか

浅草で初芝居、国立の初日を3日にという正月は8年位になるだろうか。菊五郎劇団が正月という定番がここ数年崩れてきて、成田屋と成駒屋だったり、今回の高麗屋と成駒屋とか。
それにしても、単独でないにしても正月に三人吉三をかけるかね。幸四郎という人は何か大真面目に考えてのことなのだろうけど、もうひとつの芝居が初芝居らしいから後はなんでもいいということか。
世代がちょうど15年くらい離れた3人が演じる。福助は今一つ切れがないし、初日ということもあり、コクーンの時よりも硬い感じがする。幸四郎は、まあニンではないと思うが、想定内の芝居。染五郎は、のびのびとよく演じていたと思う。今年も、亀治郎、菊之助と並んで、楽しみだ。
奴凧は、染五郎の所作振付だったが、見せ場はあったものの、今一つ、まとまりも悪く、すっきりしない。全体の構成をもっと大胆に見直しても良かったし、宙乗りももう少し工夫があっても良かったのではないか。
金太郎が割合とちゃんと舞台で役を演じた感じがする。まだ、海のものとも山のものとも分からない。千代之介、虎之介のような凄いかもという予感はなかった。
菊五郎劇団の初芝居だと、嫁に行っても寺島しのぶを見かけたものだが、松たか子はいなかったようだ。
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新春浅草歌舞伎 第二部

2012-01-02 21:58:09 | 歌舞伎
浅草公会堂 1階う列28番

お年玉〈年始ご挨拶〉

  愛之助

猿之助四十八撰の内

通し狂言 敵討天下茶屋聚(かたきうちてんがぢゃやむら)

  序幕 四天王寺の場より
  大詰 天下茶屋村敵討本懐の場まで

          安達元右衛門/片岡造酒頭  亀治郎
                  安達弥助  男女蔵
                 早瀬源次郎  巳之助
               源次郎許嫁葉末  壱太郎
               人形屋幸右衛門  薪 車
                伊織妻染の井  春 猿
                  早瀬伊織  亀 鶴
               東間三郎右衛門  愛之助

本当は第一部から通す予定であったが、30日から胃腸風邪にかかり、2日は熱は引き、下痢も止まったものの、食べてないので体力に自信がなく、第二部からとした。
第一部も当初の予定より20分延びて、入れ替えが混雑し、第二部も終了は予定よりも30分近く延びていた。そもそも、短めの設定なんで構わないが。
新しいものを作っていくのは難しいのかなあと。スタッフも正月は出払っていることが多いのだろうか、場面転換もやたら時間がかかった。

浅草歌舞伎はちょうど世代交代に差し掛かっている。
平成中村座に出ている中村屋兄弟がこのまま戻ってこないかどうかはわからないが、亀治郎と愛之助は多分卒業だろう。
亀治郎は数年前から卒業したがっていた。猿之助襲名するわけだし。

天下茶屋、もう少し、はじけるのかなと思ったら、意外と手堅くという感じだった。
段一郎、亀治郎の父親段四郎の弟子だが、芸歴10年にして、安定感がある。
昨年は、井上ひさしと武者小路実篤の亀治郎も観たが、襲名を控え、今年は楽しみだ。
平成生まれ、巳之助、壱太郎、歌昇、米吉、種之助、隼人等が出てきたが、誰が出てくるか、正直あんまり興味がない、苦笑。
自分があと30年元気だとしても彼らはせいぜい、今の自分前後の年齢。そう考えると、あまり期待できない気がする。

猿之助の初芝居という感じであった。
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