600ページを超える大部な作品。
内容も濃く、評伝であるが、今の時代でも考えさせられることが多い。
筆者には大いに敬意を表したい。
宇沢先生の直接の教えを受けたわけではないが、周囲には、近くにいた人たちもいた。また、ちょっとした接点もあった。
旧き良きアメリカの経済学。綺羅星のごとく、ノーベル経済学賞の学者が登場する。宇沢先生の本は、岩波の本を中心に5,6冊ほど読んだことがあったが、知らないことも多かった。スティグリッツには実際に、会って話をして感銘を受けたことがあるが、教え子だったとは。スタンフォードからシカゴへのいきさつ等、なるほどなあと。
社会的共通資本の考え方は、アイディアとしてはそうだが、確かに数値を使って理論家は難しいだろう。しかし、データがこれだけ取り易くなった現在であれば、違ったアプローチで可能であるかもしれないと思った。
郷愁と興奮がないまぜになる体験をさせてもらった。
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