私の「コロナ戦争」全記録 岡田晴恵著 新潮社
400ページ弱の大作。2021年12月までの記録。非常に面白く読んだ。
尾身先生やその後ろの岡部氏等はめった切りにされている。田村厚生大臣は良く描かれているものの、ここまで会話の内容を公にされてどうなんだろう。
彼女が今後、情報を集めるのにいろいろと困難がないのかと思う。
彼女の言い訳の本と位置付ける人もいるだろうが、ここまで実名で書いているのだから、さすがに嘘は少ないのではないか。構成によって彼女が正しく描かれるような工夫はあるかもしれないが。
正直、うさん臭く観ていたが、ちゃんとした筋を通す人が必死にやっていたのだなとは思う。アドバイザーが周囲にいず、孤立無援だったので、ああいう感じになったのだろう。アドバイザーと言うのは感染症についてタッグを組める人もそうだし、発言をどこにするかとか、化粧や服装、声のトーンまできちんと計算してくれるようなプロデューサーがいたらなあと思った。
役所について、人間の権力にすり寄ることについて、色々と考えさせられる。