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Pretenderの備忘録

田崎隆三・甫 二人の会

2021-09-20 22:28:00 | 能・狂言、文楽
昨年11月の予定がコロナ禍で延期に。姥捨というのは中秋の名月に関連するもので、結果的に中秋の名月の前日開催となった。宝生流では最奥の曲だそうで、鸚鵡小町、卒塔婆小町とここ数年で、頂を制覇したことになる。

最初の解説は、特に目新しいものはなく、夜桜能でもイヤホンガイドをやっているが、学者の解説はイマイチで、歌舞伎のイヤホンガイドはよくできていると改めて思う。

姥捨は、2時間半近く。前シテが30分程度なのに、間狂言を挟んで、後シテが序の舞もあり、長い。貫禄の中に、老女の哀愁を漂わせていた。

仕舞2本のあと、樋の酒。万作先生の顔色がどうかなと思ったが声の張りはしっかり。萬斎との親子で息の合った笑いを。石田幸雄子息の石田淡朗が花を添える。

宗家の迫力ある仕舞の後、枕慈童。シテの伸びる声が盛り上げる。

途中で携帯が何度か鳴った。特に姥捨の前半で大音量があった。それ以外にも。また、開始前は勿論、開始後もおしゃべり、がさがさとカバンを探る等、観客のマナーに課題が残った。


宝生能楽堂

◇特別講座「本日の演目について」
      武蔵野大学教授 三浦裕子

能「姨捨」 シテ 田崎 隆三   ワキ 宝生 欣哉
      間  石田 幸雄
      大鼓 國川  純   小鼓 大倉源次郎
      太鼓 小寺 佐七   笛  一噌 幸弘
      後見 高橋  章
         宝生 和英
      地頭 大坪喜美雄

仕舞 「兼平」  水上  優
   「融」   広島 克栄

狂言「樋の酒」  野村 万作
         野村 萬斎
         石田 淡朗

仕舞 「熊坂」  宝生 和英

能「枕慈童」 シテ 田崎  甫   ワキ 森  常好
       大鼓 柿原 光博   小鼓 田邊 恭資
       太鼓 小寺真佐人   笛  藤田 貴寛
       後見 田崎 隆三
          広島 克栄
       地頭 宝生 和英
コメント
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