Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

草刈ほど無駄な出費はない

2007-06-15 08:27:25 | 農村環境
 先ごろの土日、雨の合間をぬって田んぼの草刈をした。田植え後の畦にもう草が伸びている。1ヶ月もすると草は伸び放題で草刈をしなくてはならない。1年に何回するのだろうと数えると、田んぼの畦周りは6回くらいはする。大きな土手で畦からは離れたような場所は2回とか3回程度だが、本当なら同じくらいしなくてはならないが、土手が大きいうえに急勾配ということで、なるべく刈らない。人に迷惑になるのなら仕方ないが、耕作していない耕地に隣接しているようなところは、少し伸びすぎてもそのままにする。奥にあるような耕作放棄している田んぼは、1年に一度も刈らない。だから山のような状態である。

 草刈と簡単に言うが、草刈にもお金がかかる。手間は抜きにしたとしても、草刈機の燃料代と替え刃代がかかる。実はあまり意識していないが、燃料費は大きい。自家の農業ではなく、手伝っている程度だから計算したこともなかったが、肩掛け式の草刈機の燃料タンクは平均的に0.5リットルである。満タンにして刈れる面積は、草の種類や丈によっても異なってくるが、田植え後の少し伸びた今回のような草でも、畦の長さで50メートルも刈ると燃料は終わる。もちろん畦の上だけではなく、傾斜地だからその下の法面も付属してのことである。面積にして100平方メートル程度だろうか。それも整備されて面が平らな畦畔ならよいが、凸凹していると空回転ばかりして草を刈るのに時間がかかる。ようは無駄に燃料を消費していることになる。そして燃料代であるが、混合といわれる燃料、実はけっこう高い。長野県内で今やもっともガソリン代が高いといわれる下伊那地域で、この混合が先日リッター188円した(ホームセンターなんかでは1リットル300円近い)。ハイオクより遥かに高い。0.5リットルで100平方メートルだから、94円かかっている。1年に5回刈れば564円となる。平地で畦の比率が低いところならともかく、ひどいときは5割近くが畦だったら大変なことだ。おそらく、妻の実家の場合、常に草刈をするスペースは500平方メートル以上ある。加えてたまに刈る場所やため池への道などを含めるとかなりの面積となる。「なんだたかが5000円程度じゃないの」と思うかもしれないが、実際はもっと使っているような気がするし、替え刃はピンからきりまであるが、そうは言っても安ければ寿命は短く、高いものは2000円ほどして、加えて山間の畦畔ともなれば石があったりして磨耗は激しい。生産的な作業ならよいが、すべてが無駄な除雪費のようなものだ。平地なら草刈面積は少ないが、山間地に行けば行くほどに嵩んでくるという図式はまさに雪国とそうではない空間の違いそのものだ。
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