Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

駒ケ岳

2007-06-19 08:26:31 | ひとから学ぶ


 駒ケ岳といわれる山は日本中にたくさんあるという。そのなかでももっとも標高が高い甲斐駒ケ岳や木曽駒ケ岳、あるいは北海道の駒ケ岳あたりはよく知られている。ちょっと一覧をあげてみると次のような駒ケ岳がある。

 木曽駒ケ岳 2956m
 越後駒ケ岳 2003m
 藤里駒ケ岳 1158m
 会津駒ケ岳 2133m
 秋田駒ケ岳 1637m
 南駒ケ岳 2814m
 駒ヶ岳 1356m(箱根)
 甲斐駒ケ岳 2967m
 越中駒ヶ岳 2002m
 北海道駒ヶ岳 1131m

 もちろんこれ以外にもたくさんあるようだが、これらの山が必ずしも上記のような名前で呼ばれているわけではない。わたしがブログで頻繁に紹介しているのは南駒ケ岳である。地元でも南駒ケ岳谷と呼んでいてほかの呼び方を他人から聞いたことはない。だからおおよそこの呼び名なら飯島町と大桑村の境の中央アルプスにある山だと気づいてもらえる。ところが、伊那谷一帯では、駒ヶ根市の西にそびえる駒ケ岳を西駒ケ岳と呼ぶ。通称西駒(にしこま)と呼ばれ親しまれている。しかし、外部の人たちには西駒と言っても理解できないかもしれない。いわゆる木曽駒ケ岳になる。そして、伊那谷ではいっぽうの東にそびえる山を東駒ケ岳と呼ぶ。これもまた一般的には甲斐駒ケ岳と呼んだ方がわかりやすいかもしれない。

 山に限らないかもしれないが、地域が変われば呼び名が変わるということはよくある。とくに山のようにまったく異なる空間から眺めることができると、まったく異なることは当たり前かもしれない。西に見えるから西駒、東に見えるから東駒となるが、山の西側の木曽谷からみればこれは西駒ではなく、東駒になってしまう。そして、甲斐駒ケ岳も山梨側から見れば西駒になる。そんなことを考えていて思ったのは、木曽谷では木曽駒ケ岳と呼んでいるのだろうか。

 ということで、伊那谷では西駒と呼んで親しまれていて、木曽駒といってもなじみは薄い。ところが最近は木曽駒ケ岳が標準化してきて、むしろ西駒の方がマイナーになりつつあるかもしれない。

 さて、写真は先日陣馬形山から甲斐駒を望んだものだ。ちょうどツツジが満開に咲いていて、いよいよ夏シーズンである。

 撮影 2007.6.17
コメント


**************************** お読みいただきありがとうございました。 *****