Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

人のいない駅前通り

2007-06-12 05:48:56 | つぶやき


 飯田市丘の上は旧市街だ。いや、「旧」なんて言ってはいけない。本来の市街地である。この日曜日に中央通3丁目の信号機の近くで人を待っていてしばらく停車していた。街中ではあるが、道が広く、通行量も少ないから、路上駐車していても目立たないし、問題はない。しばらく停車して目の前にある交差点を眺めていた。朝方は雨が降っていたが、午後は晴れ間も見えてきてそこそこ人通りがあってもよい雰囲気だ。この交差点は、JR飯田駅からすぐの交差点で、昔ならひっきりなしに人通りがあったところ。ところが、観察していたが、ほとんど人が横切らない。こちらの信号が赤になると、飯田駅前からまっすぐ下ってきた人か、あるいは逆に飯田駅の方へ向かう人が渡っていくはずなのだが、人通りがちらほらなのだ。こちら側が赤になって次の青になる間、誰も渡らないことも珍しくないのだ。

 最近まで、この交差点から数10メートル駅に寄った場所に平安堂飯田駅前店があった。最近は訪れたこともなかったが、かつてはかなりの専門的な本まで置いてあって、ちょっとマイナーな本を探しているとたまに訪れていた。大昔といってよいのか、20年ほど前にはこの平安堂はいつも賑やかにお客さんがいた。もちろんそのころには、この交差点を行き交う人も多かった。さらに30年前ともなれば、この交差点を逆に下ったところにデパートがあって、この一帯は飯田市でももっとも賑やかな場所と言っても間違いなかった。それが日曜日だというのにこのありさまなのだ。このごろは、銀座通り沿いに再開発ビルができて、少し丘の上に活気が戻ってきたみたいに言われているが、飯田駅前から下る中央通は、悲惨な限りだ。あまりに人通りが少なく、加えて車の行き交うのも少ないため、信号待ちしていた年寄りが、信号を無視して渡っていった。車も人も来ないのだから渡りたくなるのも当然かもしれない。これほど空いていると、へたに信号機に合わせて横断歩道を渡ると、信号が変わった途単に発信する車に跳ねられかねない。とくに右折や左折する車がいると、ひやひやする。中央通りから銀座通りにかけて、アーケードがしばらく前に取り除かれ、空間的には広さを感じるようになったが、皮肉にも空間が広くなったら、ますます車にしても人にしても影が減った。昔のようなごみごみした空間が、私は好きだっのだが・・・。
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