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トレントの日記

ウィーン・フィルハーモニー イン 東京 ─ チャイコフスキーにハマる

2008-09-23 22:58:58 | *Music
ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2008 東京公演が今日でいよいよ最終日となった。

今日の演目は以下の通り。

◇ ロッシーニ: オペラ 『セミラーミデ』 序曲
◇ ストラヴィンスキー: ディヴェルティメント - バレエ 『妖精の口づけ』 による交響組曲
◇ チャイコフスキー: 交響曲第 5 番 ホ短調 op. 64

<アンコール>
◇ ヨーゼフ・シュトラウス: ワルツ 「マリアの調べ」 op.214


まず、ロッシーニは雰囲気いっぱいで素晴らしかったし、初めて聴くストラヴィンスキーの組曲も、この作曲家らしい色彩美が存分に感じられて非常に良かった。そこにはやはりウィーン・フィルの奏でる音色がベースにあって、その上で音楽が生命感をもって再現されたという印象だった。

そして本日のメイン、チャイコフスキーである。

結論から言うと、まさに最高といえるものだった。

前半と同じオケなのか?という程ダイナミック・レンジが広がって、繊細でしなやかでまろやかで且つ豪快で、陰影に富んだ素晴らしい演奏であった。

今日のムーティの指揮は、奇麗ごとで終わらせない、楽曲の真の表情を浮き立たせた非常に明快なものだったと思う。

これは予想していた事だが、今日のために聴き込んでいたムラヴィンスキーとレニングラード・フィルハーモニー管弦楽団来日時のライヴとはまた違ってナイフのような切れ込みこそ無かったが、ウィーン・フィルの持ち味であるまろやかさやしなやかさが自然に楽曲の性格にマッチし、違った角度から生命を与えたように感じた。

東京公演最後で甘美なだけではなく熱い情熱的な時間を過ごす事が出来、大変有意義であった。

なお、アンコールは待ってましたのシュトラウスのワルツである。

これこそ本物!という雰囲気たっぷりの演奏を堪能してウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2008 東京公演は名残惜しくも幕を閉じた。

なお今日の演奏会は NHK が収録していたので後日テレビと FM ラジオで放送される予定との事。今日の演奏がまた味わえるのかと思うと嬉しくてしょうがない。要チェック。