すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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沖縄慰霊の日と鈴木都議のセクハラヤジ釈明会見

2014年06月23日 | 日記

 今日、6月23日は沖縄慰霊の日です。沖縄県民の皆様を巻き込んで日米合わせて20万人の犠牲者を出した沖縄戦で、日本軍が組織的抵抗を終えた日とされています。私は記者だったころ、沖縄は関心の高いテーマで、毎年、戦時をたどる取材班の一員として、この時期は沖縄にいたものですから、忘れがたく、戦禍こそ最大の人権侵害との思いは、この取材で培われました。

 その23日、大きな注目を集めている都議会での「セクハラヤジ」の発言者である都議会自民党所属の鈴木章浩議員が会見を行いました。テレビのその様子を見ていて、同じ議員として、あまりの程度の低さに悲しくなりました。というにも、会見に先立ち塩村文夏議員と面会、謝罪したという鈴木都議ですが、「少子化が問題になる中で、早く結婚していただきたいなという軽い思いで発してしまった。決して他の気持ちや、彼女を傷つけようという思いは一切なかった」と繰り返しました。私はこの問題の本質はプライバシ権の侵害にあるとおもっていましたから、この釈明発言も、プライバシー権を全く理解していないもので、腹立たしく思いました。

 そもそも、プライバシー権とは、アメリカ合衆国で、ウォーレンとブランダイスという判事が、「そっとしておいてもらう権利」(The right to be let alone)として、初めて認められたものだからです。つまり、結婚とか出産といった私的領域は、個人がその決定権を持つべきで、政府や行政、他人にとやかく言われるべきものではないという論理です。ですから、鈴木都議が塩村都議に「早く結婚していただきたいと思った」と釈明すること自体が、プライバシー権の侵害で、今回のヤジがセクハラとされ、海外から批判を集めた本質だということが全くわかっていないと思いました。

 プライバシー権侵害という人権侵害を、沖縄慰霊の日に繰り返す鈴木都議には、怒りを超えて、悲しくなりました。民主主義は人権を守るためにあると私は思っていますし、議員は民主主義を体現する存在でなければならないと思っています。現在、6月定例議会中ですが、人権を大切に、人が人として大切にされる鳥取県を築くという思いをあたらにして、明日からの審議に臨もうと思います。

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