エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

 思い出した昔

2008-02-24 | 日々の生活
          【雪下ろしのお手伝い】

 最近、眼が見えにくくなり困っている。近くは眼鏡をはずさないと見えない。本や新聞は、メガネを額の上にずらして裸眼で読んでいる。数年前に遠近両用のメガネをあつらえたが、上手く使えなかった。度も強すぎたようで、以前のものをそのまま使っうことになってしまった。
 もともと目は良かった。父も母も眼鏡はかけていなかったし、社会に出るまで視力は1.5、かなり自信があった。自分の近眼も生活習慣から来たものだと思っている。
 眼鏡をかけるようになったのは、会社勤めを始めたころだ。会社では月一回研究報告会があり、暗い部屋でOHPでのスクリーンがよく見えないことに気付き、急に視力の衰えを感じた。そのころは、今のようにメガネの量販店などはなく、日本橋の高島屋のメガネコーナーで初めてあつらえた。黒縁の眼鏡だった。

あれから40年近くになる。いろいろ考えていたら、会社の研究室の皆さんの顔が浮かんできた。室長だったAさん、直属の上司Mさん、Muさん、同期で入社したTさん、みんなどうしているだろうか。
 会社勤めをした年の秋に結婚して、会社の裏の借家で新婚生活が始まった。
近くには、たしか「橘銀座」という、それはそれは賑やかな商店街があった。珍しい賑やかさが好きで良く買い物に行ったものだ。大学のゼミで一緒だった後輩のH君やK君が、わざわざたずねてきたこともあた。「神田川」を地でいく風呂屋通いも懐かしい思い出だ。時間を待ち合わせ出てきた風呂屋の前でかき氷を食べた覚えがある。東京亀戸での思い出の一コマだ。

突然40年も前の、会社勤めをしていたころが思い出された。
 今まで開けることの無かった思い出の引き出し、これから頻繁に覗くことになりそうだ。そんな歳まわりになったのだろう。