こんな本を読んでいる

日々出版される本の洪水。翻弄されながらも気ままに楽しむ。あんな本。こんな本。
新しい出会いをありがとう。

生き方~原理原則から考える

2007年08月10日 | 稲盛和夫の『生き方』に学ぶ
生き方―人間として一番大切なこと
稲盛 和夫
サンマーク出版

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 昨日の続き。今日は,第2章の「原理原則から考える」から。

 まずは,Simple is the best で,先験的に知っている当たり前の基準が重要であるということ。

 「様々な事象は単純にするほど本来の姿,すなわち真理に近づいていきます。そのため,複雑そうに見えるものほどシンプルに捕らえなおそうという考え方や発想が大切なのです。(P83)」
 「うそをつくな,正直であれ,欲張るな,人に迷惑をかけるな,人には親切にせよ・・・そういう子供の頃親や先生から教わったような人間として守るべき当然のルール,人生を生きる上で先見的に知っているような,「当たり前」の規範に従って経営も行っていけばいい。(P83~84」   

 難解な言葉や専門用語を駆使して説明すると,何だか,難しいことを知っている,その道の専門家になったように錯覚することがある。だが,それは単に知ったかぶりで専門家を気取っているすぎない。小学生にでもわかる説明が尊ばれる所以である。また,人間を律する道徳や倫理に沿って経営することがいかに困難かは,日々の新聞報道に明らかである。
 人間の宿業は,シンプルで当たり前のことを歪め曇らせる。日々の実践の中で,シンプルで当たり前なことを,地道に積み重ねて実践することが重要である。

 それから,燃えるような情熱で懸命に取り組むこと。一生懸命が生む仕事のおもしろさが,意欲と成果の好循環をもたらすということ。

「どんな仕事でも,一生懸命打ち込めばいい成果がうまれ,そこから次第に楽しさ,面白さが生じてくる。面白くなれば,さらに意欲がわき,また,いい成果を生む。その好循環のうちに,いつしか仕事を好きになっている自分に気づくはずです。(P110) 」

 綴じ代を考えてコピーをとればファイリングに便利で,後で書類全体に素早く目を通せて仕事の効率がアップするということがある。コピーを焼くという単純作業にも,創意工夫があるか否かで,仕事の質と量に大きな差異をもたらす。
 また,そういうことは,案外上司の誰かが見ていて,褒めてくれたりする。褒められるとうれしくなって,さらに改善しようと意欲が沸いてくる。そうすると,今度は,ページをつけよう,日付をつけようと考え,コピー機の応用機能を勉強したりしはじめる。自主的にである。そして,気がつくと仕事が好きになっている。

 小さな成功体験も積み重なると大きな自信になる。この自信こそが,意欲の礎となる。皆さんも思い当たる節があるはずである。


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