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久しぶりにSFC(慶応大学湘南藤沢キャンパス)の Wide University を覗いて見た。慶応大学の村井純が中心になって提供している,インターネットによる映像講座をフリーで受講できる実験事業である。正規の生徒として登録はしたことはないが,コンテンツが新鮮で以前は良く聴講していた。それが情報系の仕事から離れた途端お留守になっていたのである。
久々の聴講。今回,視聴したのは,大前研一との対談講座だが,以前なら,シンポジウムか何かでしか受講できなかったようなコンテンツだ。こんなコンテンツが,無料で配信され,好きな時間に,楽な格好で,自由に視聴できることに改めて驚いた。
講座の中で,1995年から2000年のトンネルの時代を抜け,現在の飛翔の転換点をつくったターニングポイントを「イット発言」に求める部分があって笑えた。いわく,「ITをイットと言った首相がいたが,あれは役者ですよ。あれで国民の関心を一気に惹き付けた。」
なるほどな,と思った。あの時,私も含め多くの凡人は,馬鹿な奴だ,ぐらいにしか思わなかったのではないか。役者だ,と捉えるところに大前の非凡さがあるように思えた。
Web2.0の世界は,インビジブルなワールドだ。カメラ業界などに象徴される旧来型の産業の突然死は,インビジブル・アセットが見えないがために起こる現象だ。だから,テレビ会社を買い漁ろうと東奔西走するヒルズ族を,大前は旧大陸人の発想と切って捨てる。
こてこてのWeb1.0ワールドに暮らす日々。突然死する旧来型の産業よりも,もっともっとコンサーバティブで特殊なワールド。その土台を根こそぎ抜本的に変革しなければ,未来は暗い。ウルトラ・コンサーバティブ・ワールドをWeb2.0の世界に革新する方法は何だろう。”創造的破壊”ということなのだろうか?
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