技術評論社の電脳会議 Vol.155が届きました.
いきなりたまらなく惹かれる本が紹介されています.
このブログ記事のタイトル
「なぜ」を学ぶ重要性
は紹介文の見出しに使われているものですが,最近このことに関して危機感を覚えるようなことが少なくありません.
いろんな世代との付き合いがありますが,最近の傾向として大人も子どもも老人も「すぐに答えを欲しがる」ということが多いように感じます.
条件に対する結果をセットとして求めているので,応用が利かないというか,条件・結果セットを知識として持つことで満足してしまうわけです.
でも結果なんてものは,覚えてしまえば想定の範囲内のこと.
そこに至る過程のドラマに感動するということがないということは残念なことです.
この本は,技術には思想があり美学がある――そのことを教えてくれそうです.
授業では「自分の気付きを大切にしろ」と言っていますが,「なぜ」と考え始めることが学びの原点で,そこを大切にすれば何でも面白くなるということにもっと多くの人,特に学生には気付いてもらいたいですね.
ストーリーがなければ物語なんて本にならないわけで,本のタイトルと結果を知っているだけでは「知っている」なんて恥ずかしくて言えません.
本のタイトルを集めて何をしているのか,立ち止まって考える時間を持つ機会を与えてくれる本かも.
技術だけでは技能になり得ず.
知識だけでは知能になり得ず.
私自身にも言い聞かせ,この本を楽しみたいと思います.
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