「荒凡夫」俳人の金子兜太さん

2018年04月03日 07時09分17秒 | 社会・文化・政治・経済
毎日新聞で森忠彦さんが、2月20日、急性呼吸促迫症候群で98歳でなくなった俳人の金子兜太さんについて記していた。
晩年、よく口にしたのが「荒凡夫」。
自由に煩悩のまま生きる平凡な人という意味。
この言葉を使った小林一茶の生き方を理想とした。
「本能のまま荒々しく、しかし人に迷惑をかけることなく。野生のまま生きてみたものですな」
まさに知的野人。
最後まで一貫したのは、反戦、平和への思いはこだわり続けた。
「アベ政治は許さない」
旧知の作家・澤地久枝さん(九条の会)に頼まれ揮亳した。
戦争を知らない世代が、危ない道を進んでゆくのを黙視できなかった。
憲法改正を目指す安倍晋三首相の手法についても、「ああいうやり方は嫌いですな。やるなら正々堂々と国民に問えばいい、なぜ、避けるのか。政治家として小さい」と喝破した。
野人の魂には耐えがたいものがあった。
「母は104歳まで生きました。それまで生きたい。安倍政権より長生きしますかな」と笑った。
知的野性そのものの生涯だった。

弟子の俳人・若森京子さんによると命日は好きであった作家の小林多喜二忌と同じ2月20日。
「一度も嫌な思いをしたことはなく、優しい素のままの人間味ある偉大な師だった」若森さん
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